日本ゴルフツアー機構(JGTO)が、今季のフジサンケイクラシックの開催を見送った。「引き続き主催者との調整に尽力します」とコメントを発表している。
同大会は1973年からフジサンケイグループ(フジテレビ、産経新聞など)が主催。1981年から2004年までは「川奈ホテルゴルフコース 富士コース」に会場を移し、ゴールデンウィークの恒例行事として定着した。
本来は男子スター選手の登竜門としての、ビッグイベントでもあった。昨年12月23日に亡くなったジャンボ尾崎は、大会連覇を含む通算6度の優勝。「富士桜CC」(山梨)に移転してからの、唯一の連覇(2009、2010年大会)は石川遼で、これが20年ぶり史上3人目の快挙だった。
開催が見送られた理由のひとつに、大きな社会問題になった「中居正広スキャンダル」と、フジテレビの一連の問題があったとされる。昨シーズンは大手ディスカウントスーパー「ロピア」が冠スポンサーとして特別協賛し、大会を実施している。
「ロピアの社長夫人は、元フジテレビアナウンサーの加藤綾子です。大会の存続を救ったとして、大きな話題になりました」(ゴルフ担当記者)
国内男子プロゴルフツアーの特別協賛になる契約金は、1大会5億円が相場。テレビ放映権料は5000万円から1億円といわれている。今年の大会も特別協賛継続の方向だったが、昨年12月にロピアの独禁法違反が発覚。公正取引委員会は行政処分として、無償派遣を受けた納入業者約400社に「約4億円の人件費を支払う」という改善策を提示した。
賞金総額も優勝賞金も減額される
これで一気に今年の大会開催が怪しくなったのだが、フジサンケイクラシックはグループのドンとして長年君臨してきた日枝久氏に向けての、グループ全役員による「日枝詣で」の大会でもあった。
「会場にはツアー大会関係者より、フジサンケイグループ関係者が多い年もありました」(フジサンケイグループ関係者)
グレーな色がついた後遺症は今も至るところに発生し、JGTOはピンチに見舞われている。今年のフジサンケイの中止は男子ゴルフのスター不在も大きいが、これはフジサンケイだけの問題ではない。
JGTOは今年11月に開催される「三井住友VISA太平洋マスターズ」で賞金総額を5000万円減額し、1億5000万円にすると発表。
「そればかりではありません。優勝賞金も1000万円減って、3000万円になります」(前出・ゴルフ担当記者)
男子ゴルフが一気に冬の時代へと傾いているのだ。
(小田龍司)

