準備万端だった私に届いた一行
その日のために、私は新しいワンピースを下ろし、ネイルもデートに合わせて新調していました。前から行きたかった話題のカフェも予約済みで、待ち合わせの場所も何度も確認していたほどです。そんな私のスマホに届いたのは、彼からの「今起きた」というメッセージでした。続けて「やばい、寝坊した。ごめん」と。私は画面を見つめたまま、返信の文面を考えていました。
彼が選んだのは、私との約束ではなかった
私は「え、今日デートの日だよね」と送り、「もしかして、昨日も飲んでたの?」と続けました。彼はお酒が好きで、飲み会のたびに飲みすぎてしまう人です。返ってきたのは「友達と飲んでて、そのまま寝落ちしてた。今日はもう無理そう。ほんとごめん」という言葉でした。
私はこれまで、彼のこうした失敗を何度も許してきました。けれど今回ばかりは、用意したワンピースや予約したカフェを思い浮かべて、別の気持ちが芽生えていました。私は「わかった。じゃあ今日はひとりで行ってくるね」と返しました。
