最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
なでしこジャパンは新体制でどう変わる? 南アフリカに5発快勝→完封負けでも見えた、選手も実感する“コミュニケーション”の変化

なでしこジャパンは新体制でどう変わる? 南アフリカに5発快勝→完封負けでも見えた、選手も実感する“コミュニケーション”の変化


 なでしこジャパンが6月6日と9日、南アフリカ女子代表と2回の国際親善試合(2試合目はトレーニングマッチを国際Aマッチとして実施)を戦い、5-0、0-1の1勝1敗で終えた。

 4月に退任が発表されたニルス・ニールセン監督に代わって、今回の南アフリカ戦から狩野倫久氏が新監督として指揮を執り、さらに内田篤人コーチ、近賀ゆかりコーチ、佐野智之GKコーチが入閣し、新体制となったなでしこジャパン。約1年後に迫る女子ワールドカップのブラジル大会に向け、狩野監督は「世界一を奪還する」と就任会見で掲げて今回の初陣を迎えた。

 チームは6月1日に集合し、5日間の練習を経て臨んだ第1戦は、清家貴子と藤野あおばが2得点ずつ、谷川萌々子が1ゴールを挙げて5-0で快勝した。そこから中2日で臨んだ第2戦は、序盤にCKから失点し、その後は攻め続けたがゴールポストとクロスバーに嫌われる場面もあり、結局無得点のまま0-1で敗れた。

 狩野氏がコーチから監督に昇格し、コーチとGKコーチを変更したなでしこジャパンは、これからどのような戦いを見せていくのか。結論から書くと、チーム戦術はこれまでとそう大きくは変わらないようだ。
 
 狩野監督が目ざす「アグレッシブで躍動感のあるフットボールでチャレンジしていく」戦い方は、日本人選手の特徴を活かそうとするもので、過去のなでしこジャパン監督が志向していたものと、大きく変わらない。

 ただし、これまでの活動と今回の活動の違いとして、多くの選手が挙げたのがコミュニケーションの細かさだ。

 今回トップ下でプレーした藤野は「守備のオーガナイズのミーティングがあって、その次の日には(ポジションが近い選手と)ペアになって動く練習があった。そういう守備のやり方は、今まで一人ひとりの感性に委ねられる部分が多くあって、短いスパンで動きをすり合わせていく代表活動では、選手が変わったらやり方が変わってしまう部分があった。これでは基準がどこなのか分からない部分があったが、今後は全員で同じ絵を共有して動けそう。そういうアプローチは前回までなかった部分」と、特に守備面での細かい約束事を構築した。

 ニールセン前監督は細かい約束事を決めず、選手たちの自主性を重んじる指導をしてきた。これは欧米のチームであれば、目の前の選手との1対1にフォーカスしたサッカーの連続であるから、細かい約束事を決める必要がないのかもしれないが、周囲との緊密な連係から状況を打開していこうとする日本人選手は、そうはいかない。

 周りの選手を細かく指示して動かしながら、自分も周りに活かされる日本の組織力を活かすためにも、やはり細やかなコミュニケーションと約束事は不可欠だろう。
 
 2011年に行なわれた女子W杯ドイツ大会の期間中の練習では、選手同士が非常に細かく指示をし合って、プレーが切れる度にピッチ上のあちこちで動きを確認し合う時間が日常茶飯事だった。相手との距離を一歩詰めるのではなく半歩詰めたり、身体の角度を少しだけ外向きにしたりを選手同士で指示し、それは佐々木則夫監督(当時)が時折、練習を再開できなくなるほどだった。それほど細かい試合状況を想定して練習に取り組んだ結果が、世界一につながったと言えるし、それこそが日本の生命線のように思う。

 左右のサイドバックを任された清水梨紗は「近賀コーチと内田コーチは、日本を代表する右サイドバック。その同じポジションとして、言葉や考え方はすごく勉強になる。いろんなものを吸収しながらディスカッションして、今のプレーはこうだったとか、自分だったらこうするとか、そんな話が絶対に自分のオプションが増えることつながって、プレーの幅はすごく広がってくるはず」と期待を込めた。
 
 長谷川唯は「今までも1歩とか半歩とか(指示すること)はあったが、後ろ(守備陣)との連係も含めると、迷いがある状態だった。それ(約束事)を今回の2試合でやってみて、うまくいかないシーンもあったが、どの形が1番いいとか、この状況ではこの形というのをしっかり発見できた合宿だったと思う」と総括した。

 今回は守備の時間が長くなかったため、強豪国との次回の試合で意図的にボールを奪う回数が増えてくれば、なでしこジャパンの勝率も上がってくるだろう。

 次回のなでしこジャパンの活動は、国内組中心と見られる9~10月のアジア競技大会(愛知)だ。現在のなでしこジャパンは海外組が多くを占めるが、アジア大会の活躍を機に、今後のなでしこジャパンのポジション争いに加わる選手が一人でも多く出てきてほしい。

取材・文●馬見新拓郎(フリーライター)

【画像】長谷川唯のダブルピース、猶本光の決めカット、熊谷紗希のキラキラネイル...なでしこジャパンFIFA公式ポートレートギャラリー

【画像】なでしこ狩野監督新体制の初陣は5発快勝!南アフリカ相手にゴールラッシュ!!

【画像】ゴールラッシュに沸いたなでしこジャパンサポーターを特集!
配信元: SOCCER DIGEST Web

あなたにおすすめ