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「みなさんにけっこう叩かれた」長友佑都が回想。仮に楽観的なムードならば不安。堂安律は過去の活躍をリセット「本大会で勝たないと意味がない」【日本代表】

「みなさんにけっこう叩かれた」長友佑都が回想。仮に楽観的なムードならば不安。堂安律は過去の活躍をリセット「本大会で勝たないと意味がない」【日本代表】


 現地6月14日に行なわれる日本代表の北中米ワールドカップ初戦・オランダ戦が目前に迫ってきた。5月25日の千葉合宿スタートから、31日のアイスランド戦、6月2日~7日のモンテレイ事前合宿、そして8日からのベースキャンプ地ナッシュビルでの直前調整と、ここまでは森保一監督の描いたシナリオ通りに進んでいる様子だ。

 ただ、1つ心配されるのが、現在のチーム状態と雰囲気である。

 ご存じの通り、今回の日本代表は直前の国際親善試合を設定せず、実戦は7日のU-19日本代表とのテストマッチだけだった。「それで十分にコンディションを上げられる」という松本良一フィジカルコーチの意見を聞き、森保監督が決断。このようなスケジューリングになったという。

「オランダがどういう戦術で来るのかは、大会が始まってみないと分からないところはありますけど、仮想という意味ではU-19にやってもらいました。ただ、仮想通りだけではなく、U-19の選手が挑んでくるようにもお願いはしました」と、指揮官は2-1で勝利した練習試合を前向きに振り返った。A代表側から要望を出しつつ、一つひとつ丁寧に対策を講じられたのは、ポジティブな要素と言っていいだろう。

 このゲームは完全非公開で、今の日本代表はチーム完成度を外部から客観視されない状態になっている。秘密保持という意味では大いに利点があるものの、外からの否定的な意見や不安視する声が耳に入らない分、危機感が湧きにくいかもしれない。

「この調子で何となくいけるのではないか」という楽観的ムードに陥りがちとなれば、そこは危険な部分と言わざるを得ない。
 
「どちらかというと、(今回と同じように)2014年ブラジルワールドカップの時も順調に4年間が進んでいた。自信を持っていた分、過信だったということに終わってから気づいた」と、W杯5大会参戦の重鎮・長友佑都(FC東京)は10日の練習後、苦い過去を改めて述懐した。

「2010年の南アフリカとか2018年のロシア、前回のカタールの時は、みなさんにけっこう叩かれたじゃないですか。実際、チームがうまくいっていなかったし、そういう時の方が引き締まりやすいのは、人間としてあること。今回はわりと平坦なので、もう一度、引き締めることをやらないといけないと思っています」とも、大ベテランは言及。もっともっとチームに厳しさを注入する必要があると心底、感じている様子だった。
 
 長友の見解に真っ先に賛同していたのが、10番を背負う堂安律(フランクフルト)だ。

「もう一段階ギアを上げて、緊張感をピリッとさせながらやっていかないといけない」と、彼も10日の練習後に語気を強めており、自ら中心となって危機感を強めていく構えだ。

「僕らが今、話しているのは、ブラジルに勝ったとか、イングランドに勝ったとか、前回のワールドカップでドイツやスペインに勝ったという事実を忘れないといけないということ。それは過去の話ですし、本大会で勝たないと何も意味がない。

 僕なんかも前回、点を取ったとか、活躍したとか、そういうのも一切忘れて、次の大会に臨む必要がある。次の試合に集中してやっていきたいです」と、堂安は自らに言い聞かせるように語っていた。

 その言葉通り、チーム全員が過去の成功例を脳裏から消し去り、真のチャレンジャーになれるのか否か。それが今大会の躍進の重要ポイントと言っていいだろう。

 改めて言うが、日本代表のこれまでの最高成績はベスト16。決勝トーナメントで1回も勝ったことがない。しかも今大会はグループステージ突破後、2試合を勝たないと「最高の景色」を見ることができない。ラウンド32ではブラジルやモロッコという強豪国との対戦の可能性もある。最初から厳しい戦いになるのは間違いないのだ。
 
 田中碧(リーズ)は「(オランダの選手に)そんなに引け目を感じることはない」と話す。心身両面で完璧な準備をして戦えれば、勝利の確率は上がる。残されたトレーニングは13日のダラスでの前日練習を含めて3日しかないが、やれることはすべてやり切って本番に挑むべきだ。

「チームとしてもっと上げていけると思いますし、自分は初めてワールドカップに出る選手ですけど、そこはピッチに入ったら関係ない。しっかりやれることを最後までやって準備したいと思います」という発言が、日頃は大人しい佐野海舟(マインツ)から出るのは心強い点。彼らW杯初出場組が貪欲さと泥臭さをより強く押し出してくれれば、バチバチした空気感も強まるはず。そういう集団になることを今、強く求めたい。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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