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ベンチを温める時間が長くても…横浜FC内定の東洋大DF中村琉聖がピッチの外で深めた“研究”

ベンチを温める時間が長くても…横浜FC内定の東洋大DF中村琉聖がピッチの外で深めた“研究”


 横浜FCは6月9日、東洋大DF中村琉聖の2027年からの加入内定を発表。横浜FCのアカデミー出身で左サイドバックを主戦場とするレフティは、悔しさを成長に変えて、育ったクラブへの帰還を決めた。

 横浜FCのユースを卒業したのちに進学した東洋大では、1年時の夏頃からAチームのメンバー入りを果たす。2年時にチームは全国大学サッカー選手権大会を制し、それによって出場権を得た天皇杯で柏レイソルやアルビレックス新潟を倒す快進撃を披露した。

 しかし当時、左SBで地位を築いていたのは、1学年先輩ですでに柏への内定が決まっていたキャプテンの山之内佑成だった。3年生だった中村は、柏を倒した三協フロンテア柏スタジアム、さらには新潟を下したデンカビッグスワンスタジアムのピッチにも立つことはできなかった。

 いつ試合に出てもいいような準備を整えていただけに、快進撃をベンチで見守るのは当然ながら悔しさがあったことだろう。それでも彼は「プロの中でも違いを見せられる選手にならないといけない」と強く感じたという。

 以降の関東大学サッカーリーグ後期では、山之内が柏へ帯同する時期が長かったことで中村の左サイドバックで先発の機会が増加。最高学年となった今季はスタメンに定着し、左足から繰り出される正確なキックを武器にポゼッションスタイルを志向するチームで存在感を示している。

 すぐさまピッチの上で実力を発揮している中村だが、昨年までの出場機会が限られたなかでピッチの外から自分はどんなプレーをしたいのかとイメージを重ねてきた。それが結実している格好だ。
 
「3年生まではコンスタントに試合に出られていなかったので、その3年間で外から見て自分がやりたいプレーがどういうのかをしっかり研究してきたつもりです。すべてをフィールド上で出せているわけではないですけど、より多く表現できていると思います」

 大学時代の壁として立ちはだかった山之内も、いい影響をもたらした人物の一人だろう。「当時、レイソルから帰ってきてすぐにチームで存在感を発揮できるような選手でした。見習うところもすごくあります」と敬いつつ、「その中でも追い越さなきゃいけない」と先輩も高く意識する。

 その山之内だけでなく近年の東洋大は、稲村隼翔(FC東京)や新井悠太(東京ヴェルディ)らJ1で活躍するプレーヤーを多く輩出している。先輩たちが出ている試合を中村はよく見ているようで、彼らの活躍もいい刺激になっているようだ。

 目標としていたプロ入りを掴むために心身ともに成長を続け、いくつかのチームに練習参加した。その中で最終的に選んだのは、やはり“故郷”。スタッフなど知っている人も多かったからこそ、やりやすさも感じたという。

 大学1年時からメンバーに入りながら、ベンチを温める時間は長かった。それでも腐らずに学びへと変えながら自らの地位を築き上げた。この経験と勤勉性は大きな武器だ。“プロで違いを見せる”ために、残りの大学生活と帰還する故郷でさらなる自己研鑽に励む。

取材・文●藤井圭

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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