W杯初戦を3日後に控えた日本サッカー協会(JFA)から、驚きの発表だ。主将のMF遠藤航が負傷のため、6月11日(日本時間12日)にチームを離脱。本人はSNSで「代表引退」を発表した。
森保一監督はメキシコ・モンテレイでの事前合宿最終日(日本時間6月8日)に、遠藤について「ドクターからの今の報告では、W杯でプレー可能と聞いている」と言及したばかりだった。
遠藤は今年2月に左足甲の手術を受けたが、所属クラブのリパプールで実戦復帰ができていない状況での招集だった。森保監督は国内壮行試合のアイスランド戦(5月31日・国立)で先発出場させたが、前半で交代している。
「実は手術したところではない部分を故障していました。同じ左足です」(現地で取材するサッカーライター)
日本代表は大会直前の主将交代の経験がある。2010年の南アフリカ大会では、DF中沢佑二からMF長谷部誠に代わった。
「これはチームが勝てないスパイラルが続いていたことで、当時の岡田武史監督(現・JFA副会長)が独断で決めました。若手だった長谷部を主将に指名したのです」(JFA関係者)
チームの緩さを締める決断だった。
森保監督が遠藤の後任に任命したのは、DF板倉滉だ。
「板倉は長谷部コーチから助言を受けていたことを明かしていました」(前出・現地サッカーライター)
戦術批判の守田を呼べばチームの和が乱れる
史上最強チームといわれ、今大会では「優勝」を目標にしている。ここまでの調整では10番を付ける堂安律が、
「選手の距離感が近い。言い合えない関係になっている」
と明かしている。メンター役で招集した南野拓実やサポートプレーヤーの前主将・吉田麻也と、チームを締めるという。
ボランチの遠藤の代わりに招集されたのは、FW町野修斗だった。前回のカタール大会では主力で、欧州チャンピオンズリーグでも活躍した守田英正ではなかった。
「なぜ守田を呼ばないのか、と言われているようですが、守田はチーム戦術を批判した過去がある。今、呼んだらそれこそ、チームの和が乱れます」(日本代表OB)
遠藤主将の離脱と代表引退はどんな影響を及ぼすのか。初戦のオランダ戦で勝ち点をあげられなかったら、一気にチームが急降下する非常事態に突入するかもしれない。
(小田龍司)

