最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「どうせ死ぬなら初体験を」自殺を考えた28歳女性の人生を変えた“女風”の夜「プレイ後の二日間くらいずっと幸せな気持ちで…」

「どうせ死ぬなら初体験を」自殺を考えた28歳女性の人生を変えた“女風”の夜「プレイ後の二日間くらいずっと幸せな気持ちで…」

近年、女性たちの間で利用者が増えている「女風(じょふう/女性用風俗の略)」。利用する理由はさまざまだが、中には「女風」が人生の転機となったという人もいる。里英さん(仮名・28歳)の人生に女風がもたらした変化とは。

 

大泉りか氏の新刊『女風に行ったら人生変わった』(鉄人社)から一部を抜粋・再構成してお届けする。

恋愛は頑張らないといけないから、面倒くさい

性の目覚めは中学二年生の頃だった。

両親が買い与えてくれたパソコンでまとめサイトや面白い記事などを探して読んでいく中で、性の体験談やエッチなイラストが載っているサイトにたどり着いた。

「幼馴染とエッチしちゃったっていう話とか、初恋の相手との初体験とか、あとは3Pしちゃったとか、匿名での告白をまとめたサイトです」

その中でも、痴漢や凌辱といった、いわゆる女性が無理やりにされる系統の体験談に興奮を覚えた。姉が買ってきてくれる18禁のボーイズラブの同人誌も、好んでよく読んでいた。

男性にも性的なことにも、それなりに興味があったが、高校は女子高への進学を希望した。初恋の男子生徒につけられた傷はまだ癒えていなかったし、思春期を迎えたクラスメイトたちの変化に、違和感を覚えていたからだった。

「男の人って、綺麗な女の子、あまり器量のよくない女の子を階層的に見るところがある。そういうふうなのが嫌だなって思っていて。女の子も女の子で、力仕事は男がやるものとか、『男子がこれをやりなさい』っていう役割分担を勝手に作りますよね。

子どもの頃は男の子も女の子も変わらない感じだったのに、成長するに従って周囲の皆のそういう考え方がだんだんと顕著になってきてる気がしてたんです」

性的役割分業に違和感を覚えたのは、母親の影響もあった。

「母も『男だからこれをしろ』『女はこれをしちゃいけない』っていうのが好きじゃないタイプなんです。だから女の人も働かないといけないって言われて育てられてきたし、母自身も働いていました」

残念ながら第一希望の女子校は落ちたものの、滑り止めだった共学の高校の女子クラスへと進学。

共学クラスの男子生徒たちとは、部活で一緒になる機会があるものの、あまり話をすることもなく、恋愛とは無縁のまま高校を卒業して、大学に進学した。

「大学も、女子大が第一志望だったんですけど、またも滑ってしまって、共学の大学に入ることになりました。まぁ、でもそこはどっちでもいいなって思っていたんです。

女子だけの場所にずっといて、これから先もそうだと、考え方が固まっちゃうかなって気もして。現実社会でどうしても男の人と接しないといけないわけで、大学は共学にしないと、世間一般の感覚からずれちゃいそうだしっていうので、とくに不満はなかったです」

サークルには入らず、学業とアルバイトに精を出す中で、引き続き恋愛をする機会はなかった。したいと思わなかったのだろうか。

尋ねたところ、里英は「うーん、恋愛をしたいか……」と自分に問いかけるように言葉を漏らした後に続けた。

「結構、頑張らないといけないから、面倒くさい感じですよね」

それ以上は、あまり触れて欲しくなさそうな雰囲気だった。

料金は5時間で3万円。セラピストは40代だったが

里英の話は始終明晰で、取材を初めてすぐに理知的な女性だとわかった。なにかの行動について語る際、そうするに至った心情まで詳細に説明してくれる。が、恋愛の話となると途端に口ごもりがちになる。

いったん話題を変えることにして、初めて女風を利用した当時の話をしてもらうことにした。

「女風を利用した当時は、就職して二年目で、とにかく仕事が過酷だったんです。その時は会社が荒れていて、社長が部下に対してハラスメントを行っているような状態でしたし、上司などもあまりよくなかった。

仕事が忙しくて自宅に帰れない日もあったりみたいな状態で、追い込まれていたんだと思います。いっそ死んじゃいたいなぁって思うようになって自殺することも、検討に入れていました。

けど、どうせ死ぬなら、最後にやったことのないこと……男性と性体験をしてみたいって思ったんです」

これまでの人生でやり残したことを考えたら、男性との肉体的接触だった。

しかし、そうは思っても相手がいない。どうしたら初体験の相手が見つかるのか。

里英は、インターネットで女性用風俗についてリサーチを重ね、『処女卒業サポート』などいくつもの胡散臭いサイトの中から、セックス・サロゲートの資格を持つセラピストが在籍している店を発見する。

セックス・サロゲートとはセックス代理人のことだ。依頼者の性の悩みに寄り添い、実地指導も含めて解決に導く存在である。

日本ではまだあまり知られていないが、2013年に公開された、身体障がい者の性をテーマとした『ザ・セッションズ THE SESSIONS』という映画で、その存在が描かれている。

その肩書に安心感を得た里英は、利用を決意する。料金は5時間で3万円。セラピストは40代だったが、むしろ若いイケメンよりも気が引けないという点でよかったという。

初めて入ったラブホテルのベッドの上で、フェザータッチで攻めてくれるパウダーマッサージからのオイルマッサージ、そして性感マッサージもしてもらった。すべて気持ちよかったことは覚えているが、細部の記憶は曖昧だという。

「緊張したし、物とか取られたりしたら怖いなって、シャワーを浴びる時は、荷物を浴室の中まで持って行きました。あとはカメラとかついていて盗撮されてないかとかも、すごく警戒しました。

男性とキスをしたのも、身体を触られたのも男性器を見たのも初めてでしたが、男性器ってかわいいなって思いましたね。刺激とか摩擦とかで大きくなったりするのって素直じゃないですか」

無論、異性の前で裸になるのも初めてだった。

「わたしは体型に自信がないので、恥ずかしいというよりも粗末なものを見せて申し訳ないなっていうのがあったんですが、セラピストの方は褒めてまではくれないまでも『恥ずかしがらないで大丈夫』とかそういうことは言ってくれて。

プレイを終えた後の二日間くらい幸せな気持ちで、自殺願望も若干失くなって、仕事とか頑張ってみるかなって前向きになれたし、男性と接触することが怖かったのが、克服できたとも思えました」

女風を利用したことで弾みがついた里英は、マッチングサイトに登録をしてみることにした。この勢いで、処女を卒業したいと考えたからだ。

そこで出会った男性と2度ほどデートを重ねた後、「この人になら処女をあげてもいい」と考えて、初めてのセックスを経験することとなった。

以後、その男性とはセフレ関係となり、3、4回ほど会ってセックスをしたが、ほどなくして相手が地方に引っ越したこともあって関係が切れてしまった。

が、再び女風を利用しようと考えることはなく、むしろその存在すらすっかりと忘れてしまっていた。

文/大泉りか

提供元

プロフィール画像

集英社オンライン

雑誌、漫画、書籍など数多くのエンタテインメントを生み出してきた集英社が、これまでに培った知的・人的アセットをフル活用して送るウェブニュースメディア。暮らしや心を豊かにする読みものや知的探求心に応えるアカデミックなコラムから、集英社の大ヒット作の舞台裏や最新ニュースなど、バラエティ豊かな記事を配信。

あなたにおすすめ