お笑いタレントの東野幸治が、12日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』(金曜25時)に出演。吉本興業の地域密着プロジェクト「住みます芸人」をめぐる意外な実情を語った。
ほんまに『住みます芸人』で頑張ってる人は…
番組で東野は、「ほんまに『住みます芸人』で頑張ってる人は、大体、吉本『これ必要ないな』って、やめていかれる方も今までいたと思うし。これからも多いと思うし」と、同制度の厳しい現実に言及した。地方での活動は必ずしも安定したキャリアにつながるとは限らず、途中で離脱するケースも少なくないという。
一方で、地方に根ざして活動を続けた芸人には、思わぬ道が開けることもあるという。「あともう一個あるあるは、『住みます芸人』で地方で頑張れば頑張るほど、『統一地方選挙に出ませんか?』っていう」と語り、成功例の裏にある新たな選択肢を示した。これに対し、共演の渡辺あつむも「へぇ」と驚きを隠さなかった。
東野は「だから、やっぱり地域に密着したりとか、言うたら役所とか役場に行って、お仕事する上でね、知名度があって、お喋りできてっていう人材がやっぱり欲しいじゃないですか」と分析。地方行政や政治の現場では、知名度とコミュニケーション能力を兼ね備えた人材が求められていて、芸人という職業がその条件に合致している現状を指摘した。
地方の活動で築いた人脈や認知度が政治の世界への入り口へ
さらに、「色んな党。だから、そんな声も、僕もその『ブラブラチーキーズ』(東野ぶらぶらチーキーズ=BSよしもと)で行くと、何人かは『選挙出ようか、出まいか…』みたいな。ちょっとこうスカウトされるっていうか。そういう『声かかる』っていうのは、みんな言ってるから」と、実際に出馬を検討する芸人が存在することも明かした。地方での活動を通じて築いた人脈や認知度が、政治の世界への入り口になっている実態が浮かび上がる。
また、「成功している『住みます芸人』の一部は、それほんまに…だから経営者としてのセンスというか。もちろんお笑いだけでネタで繰ったり、おもろいことするっていうのも必要やけど、それ以外の才能みたいなのが『住みます芸人』にいる」と語り、単なる芸人としての能力だけでなく、地域ビジネスや企画力など多面的なスキルが求められていることを強調した。
さらに興味深いエピソードとして、ある住みます芸人の経歴にも触れた。「ほんで、なおかつ聞いたら、NSC入って1年目でもう諦めたから、無理やと思ってすぐ手挙げたから、同期でも誰も知らないんですって」と語り、芸人としての王道ルートから外れた人物が地方で成功しているケースを紹介した。「連絡先も。会うこともないし」「全然、何にも」と続け、芸人仲間とのつながりも薄いまま独自の道を歩んでいる現状を説明した。
その上で東野は、「いや、だからなおさら『吉本辞めたら?』ってなんねんけど(笑)いや、これはこれで、すごい才能やなあって思うし」と評価。一般的な芸人像とは異なるキャリアを築く人物に対し、驚きとともに一定のリスペクトを示していた。

