断れなかった食事
その日、僕は残業のために彼女とのデートを断っていました。仕事が長引いたのは本当です。けれど会社を出たあと、落ち込んでいる同僚を放っておけず、軽く食事をしていくことにしました。会計をまとめて払い、後で割り勘にしようと、半額を請求したのです。じつはこの同僚のことを、彼女はあまりよく思っていませんでした。だから僕は、食事のことを言い出せずにいたのです。
送り先を間違えていた
家に帰ってしばらくして、自分の間違いに気づきました。同僚に送るはずだった請求を、似た名前の彼女に送ってしまっていたのです。すぐに取り消そうとしましたが、彼女はもう確認したあとでした。説明しようと文面を打ちかけては、消しました。あの同僚と食事したと知れば、彼女がどんな顔をするか、簡単に想像できたからです。
