『LINEヤフー PRESENTS WRESTLE ODYSSEY』東京・両国国技館(2025年10月11日)
GHCジュニアヘビー級選手権試合 ○高橋ヒロムvsEita×
GHCジュニア王者の高橋ヒロムが、至宝奪回に燃えたEitaを返り討ちにして2度目の防衛に成功。新日ジュニアvsノアジュニアの“顔対決"を制して「ノアジュニアの顔」宣言を放った。試合後にはノアジュニア新世代の宮脇純太が挑戦表明したものの、ヒロムは非情の「公開支持率調査」で圧倒し、ノンタイトル戦での対決を承諾した。
「ノアジュニアを味わいにきた」ヒロムが“早々に来たメインディッシュ"と評するEita相手に2度目の防衛戦。新日ジュニアとノアジュニアの“顔"対決が両国を舞台に実現した。
「NOAHを背負って取り返す」と、これまで以上に“NOAH色"を鮮明にして王座奪回に燃えていたEitaが先に動いた。スピーディな先読み合戦から決死のトペコンヒーロ2連発で先制。しかし、ヒロムもエプロンデスバレーボムでEitaに大ダメージを与える。「どうした? ノアジュニアの顔」と挑発してブーイングを浴びた。
シーソーゲームが続いたものの、ヒロムはジャーマン、ヒロムちゃんボンバー、TIME BOMB1.5の波状攻撃でチャンスを掴む。そして、Eitaのお株を奪うトラウマがさく裂。高笑いを浮かべたものの、引かないEitaはImperial Unoをカウンターでねじ込んだ。這うようにしてフォールするが、ヒロムは肩を上げて戦いは継続に。
続くトラウマを防いだヒロムはヒロムちゃんボンバーからTIME BOMBをさく裂するも、TIME BOMB2や雪崩式TIME BOMBにはつなげられない。逆にEitaは先の読み合いから今度こそトラウマでカチ上げると、こん身のImperial Unoをドンピシャリでねじ込んだ。ヒロムがフォールを返すと頭を抱えるが、奥の手・サラマンダー(雪崩式カサドーラ)へ。しかし、抵抗したヒロムが雪崩式TIME BOMB2を敢行して逆転勝利を奪った。
激闘の末にEitaを返り討ちにしたヒロムが、NOAH秋のビッグマッチでGHCジュニア王座2度目の防衛に成功。…が、余韻に浸る間もなく、血相を変えて一人の若武者が飛び込んできた。
宮脇だった。ヒロムを介抱していたAMAKUSAが立ちふさがっても、構わず場外へと投げ捨ててマイクを握る。「俺は! 俺は! なんとしてでもあんたを超えたいんだよ! 高橋ヒロム、そのベルトを懸けて、俺と戦え!」と絶叫したものの、場内はブーイングも漏れ聞こえた。
一方の王者は「NOAHファンの皆様、改めましてGHCジュニアヘビー級王者、そしてノアジュニアの顔、高橋ヒロムです」とサラリと“ノアジュニアの顔"宣言を放ったうえで、「ここで皆様にひとつだけ質問があります。宮脇くんと高橋ヒロム、いったいどちらにノアジュニアを盛り上げてほしいですか?」と非情の公開支持率調査を断行し、場内は無情の大ヒロムコールに染まった。
宮脇が顔を真っ赤にして取り乱すなか、ヒロムは「ごめん宮脇君、これが答えなんだよ」と“現実"を突きつけたが、「俺がもしここでお前にこのベルトを懸けてしまうとね、これはヒロムちゃん『防衛数稼ぎですか?』って言われちゃうからさ! 特別に次の後楽園、ノンタイトルでシングルマッチをやってあげましょう」とノンタイトル戦での対戦を承諾。「俺に勝ちてえなら、越えてみろ。ノアジュニアを盛り上げるのはこの俺だ!」と高すぎる壁として、ノアジュニア新世代の若武者の前に悠然と立ちふさがった。
【試合後のヒロム】
▼ヒロム「ノアジュニアの顔、間違いない。ベルトを持ってなくてもノアジュニアの顔であることに間違いない。Eitaさん、めちゃくちゃ強かった。というか、勝ち方を覚えてないよ。今まで食らったImperial Unoは2つとも手を抜いてやがったな。なんだ、今日のImperial Unoは。あんなの意識ぶっ飛ぶぜ、おい。ただ、そのノアジュニアの顔であるEita選手に勝ったんだ。俺が間違いなくGHCジュニアヘビー級チャンピオンのノアジュニアの顔だ。誰も文句はねえだろ。試合後のあのお客さんの反応がすべてだ。あと少しかな。そりゃそうだよ。簡単に認めるわけにはいかないでしょ。だって、Eitaさんが言っちゃったもんね。俺はよかったんだよ。『Eita vs 高橋ヒロム』で。でも、NOAH対新日本プロレスみたいな言い方をしちゃったからさ。俺にだって勝手に背負っているもんがあるっていうことだ。悪いけど、俺は負けないですよ。それから、来たね、宮脇さん。今日第1試合、いい試合してたじゃないですか。ちゃんと見てますよ。でも、俺の中では小田嶋選手のほうがすごかったかな。小田嶋選手が二冠を狙いに来てくれるかと思ったよ。もしくはダガ選手。でも、いいじゃん。あれだけ思いっきり俺が何を言っても若手向かってきてくれるんだもん。俺としても気持ちいいし、嬉しいし、ノアジュニアの顔としてキッチリ盛り上げていかないとなと改めて思いました。でも! ごめん。このベルトを懸けるわけにはいかないんだ。俺としてはいいよ。俺としてはいいよ。ただね、お客さんがそう簡単に許さないんだわ。今はさ、そういうのが難しい時代になってきたからね。でも、それを覆して、会社に物言いをして、タイトルマッチになるならなるで、俺としては構いません。ていうかさ、ノンタイトルのシングルマッチだけど、俺が負けたら返上するでしょう、普通に考えて。その時は改めて狙いにいきなよ。まず俺に勝つことに専念しなさい。ありがとうございました。あっ、せっかくだからいいですよ。何か質問とかあれば、何でもお答えしますけど、大丈夫ですか。いいんですか」
――小田嶋選手に来てほしかったというのは、どういうところを汲み取って?
▼ヒロム「いや、試合見てましたよ。ジュニアタッグ獲りましたよね。すごかった。いや、絶対に何が何でもどんな形であっても勝つ、GHCジュニアタッグを獲るという気持ちが伝わってきました。それがお客さん全員を巻き込んだでしょう。大歓声だったじゃないですか。あれは誰にもできることじゃないですよ。小田嶋さんがヤングボーイだから、負けて当たり前の目で見られてたのに、勝ったから盛り上がった…そんな簡単な話じゃないです。あれは小田嶋さんの頑張り。完全になんか、ノアジュニアというか、ジュニアの未来を見てきました。素晴らしい。それで大丈夫ですか。休みます。お疲れ様でございました」
【Eitaの話】「ああ! ああ! あああ!! なんでだ? なんで勝てねえんだよ。クソ! ああああ!!」
【宮脇の話】「クソ! ああ! とにかく俺は高橋ヒロムと戦いたい。高橋ヒロムと戦って、あいつを真っ正面から超えたい。ノンタイトル? なんだっていいよ。あいつをとにかく俺は超えたいんだ。誰もが認める勝ち方で俺は高橋ヒロムから勝ちを奪う! そして、今日思ったよ。俺ら生え抜きがノアジュニア、いや、団体を引っ張っていかなきゃいけないんだよ。ノンタイトルいつになるかわからないけど、俺は必ず高橋ヒロムを超える!」

