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自らの幸福度を下げてしまう「3つの共通パターン」

自らの幸福度を下げてしまう「3つの共通パターン」

その3:自分の価値を「外部の評価」に預けてしまう

心の健康を保つ上で、「承認欲求」は重要なファクターとなります。

本来、健全な承認欲求は成長を支える力になります。

しかし、現代では自分の価値を外部の評価に預けてしまう場面が増えています。

SNSの「いいね」、フォロワー数、昇進、収入、外見、生産性。

これらは努力の結果を測る指標にはなりますが、自分の存在価値そのものを測るものではありません。

それにもかかわらず、私たちは外から見える数字や反応によって、自分の価値を判断してしまうことが増えています。

『Journal of Abnormal Child Psychology』に掲載された研究では、SNS上での比較が、抑うつ症状や低い自尊感情を予測することが示されています。

つまり、自分の価値をオンライン上の反応に強く結びつけるほど、感情の状態は不安定になりやすいのです。

これは、外部の評価がそもそも不安定なものだからです。

今日は称賛されても、明日は無視されるかもしれません。

投稿の反応がよければ自信が湧き、反応が悪ければ自分には価値がないように感じてしまう。

このように、自己評価を外部に預けるほど、心は他人の反応に振り回されます。

心理学の視点から見ると、承認欲求が外部に固定されている限り、安定した自己実現は難しくなります。

意味のある目標を追っているつもりでも、その奥に「認められたい」「評価されたい」という不安が強くあると、小さな停滞や失敗が自分自身の否定のように感じられるからです。

ここで大切なのは、外部の評価をすべて捨てることではありません。

昇進や成果、SNSでの反応がうれしいと感じるのは自然なことです。

問題は、それらがないと自分の価値を感じられなくなることです。

何も達成していない日でも、自分の価値を感じられるでしょうか。

停滞している時期でも、自分の存在を否定せずにいられるでしょうか。

もし難しいなら、目標の中身よりも、承認の土台を見直す必要があるかもしれません。

健全な自尊感情は、野心を消すものではありません。

むしろ、自分の価値が安定しているからこそ、失敗を過度に恐れず、長期的な目標に向かいやすくなります。

まとめ:幸福は「上へ登ること」だけでは得られない

幸福というと、私たちはつい「もっと上を目指すこと」を想像します。

もっと成功したい。

もっと評価されたい。

もっと特別になりたい。

しかし、これまでの心理研究から見えてくるのは、幸福が単なる上昇ではなく、複数の欲求のバランスによって支えられているということです。

心の安全の土台が崩れていれば、夢を追うほど疲れてしまいます。

所属感が満たされていなければ、成功しても孤独が深まります。

自尊心を外部の評価に預けていれば、達成しても不安は消えません。

私たちは、より高く登ることばかりに気を取られているうちに、自分を支える下の層を見落としてしまうことがあります。

本当の充実に必要なのは、終わりなく上を目指し続けることではありません。

自分が安心できる足場を整え、誰かとつながり、自分の価値を外部の反応だけに預けないことです。

幸福とは、頂上にたどり着くことではなく、今の自分を支える層のバランスを取り戻すことなのかもしれません。

参考文献

3 Common Ways We Undermine Our Own Happiness
https://www.psychologytoday.com/us/blog/social-instincts/202604/3-common-ways-we-undermine-our-own-happiness

ライター

千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部

配信元: ナゾロジー

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