写真に写らないお皿
彼が料理を始めたのを応援したくて、私はお気に入りのお店で見つけた白い大きめのプレートを贈りました。
彼は喜んでくれて、それから時々、作った料理の写真を送ってくれるようになりました。自信作だというメッセージとともに届く写真は、見ているだけで嬉しいものでした。
けれど何枚も見返すうちに、あることに気づいてしまったのです。どの写真にも、私が渡したあのお皿だけが、一度も写っていませんでした。
「たまにね」という返事
気のせいかもしれない。そう思おうとしても、一度引っかかると気持ちは膨らんでいきます。気に入らなかったのかもしれない。それとも、別の誰かと食事をしていて、写せない事情があるのかもしれない。考えれば考えるほど、よくない想像ばかりが浮かびました。
思い切って「あのお皿、使ってる?」と送ってみました。
返ってきたのは「うん、たまにね」のひとことだけ。その短い返事が、かえって私の不安をふくらませました。
