『旗揚げ記念シリーズ2025』行田グリーンアリーナ(2025年10月11日)
世界ジュニアヘビー級選手権試合 ○青柳亮生vs井上凌×
亮生が井上の奮闘を振り切って世界ジュニア王座2度目の防衛に成功。佐藤光留の挑戦表明を受諾した。
世界ジュニア王者・亮生が9・23立川大会でMUSASHIを退けて初防衛に成功。試合後、井上が「先月のジュニアリーグ決勝戦、そして地元・松本でのタイトルマッチ、そしてこの防衛戦。見てて、物凄い刺激を受けました。その刺激を受けて、ちょっと気持ちが抑えきれなくなりました。その世界ジュニア、次回、俺に挑戦させてください」と実直に挑戦を表明し、この日、亮生のV2戦を迎えた。
井上は3度目の世界ジュニア挑戦。新技・苧環(おだまき、変型フラットライナー)を携えて悲願の頂点獲りに乗り出した。場外戦で圧倒され、逆エビが固めに捕まるなど劣勢が続いた井上だったが、起死回生のレッグラリアットでようやく反撃を開始。串刺しフロントハイキック、串刺し低空ドロップキックを見舞っていく。亮生がコーナーからダイブしてもドロップキックで撃墜。場外に転落した亮生をエプロンからのランニングローキックで蹴り飛ばした。
リングに戻っても井上はソバット、ランニングローキックと攻め立て、亮生がロコモーション式フィッシャーマンスープレックスで応戦しても、ブレーンバスターでやり返す。コーナーダイブは亮生が阻止してスパニッシュフライをさく裂。トラースキック、旋風脚で巻き返す。ファイアーバードを狙ってコーナーに上がると、井上が雪崩式ハーフハッチで叩き落とした。
すかさず井上がダイビングエルボードロップを投下。亮生が丸め込みを連発してもカナディアンデストロイヤーで突き刺し、顔面蹴りをぶち込む。そして苧環を爆発させた。が、亮生も王者の意地で3カウントを許さず。大観音スープレックスを食い止め、ハウザーインパクトを敢行。ムーンサルトを連発すると、ファイアーバードスプラッシュを発射して3カウントを奪った。
井上の奮闘に苦しめられながらも亮生が世界ジュニア2度目の防衛を果たし、頂点の座を守り抜いた。試合後、光留が現れ、「チャンピオン、防衛おめでとう。ここに佐藤光留がいるってことは挑戦表明だよ」と名乗り。「全日本に上がって、もう15年経つんだよ。その時、リングにいたヤツら99%いなくなったよ。俺はさ、全日本ジュニア守ってきたとは言わねえよ。けど、今日のニュースは辞めたヤツが戻ってきたことだと思うんだよ。俺はそれが我慢できないんだよ! 俺も全日本ジュニアなんだよ。それ覆すには自分のプロレスしかないんだ! 佐藤光留の挑戦受けてください! お願いします!」と感情をぶちまけた。
すると亮生も「こんなに熱い思いを聞いて断ることはありません」と返答。「でも一つだけいいですか。実はこの世界ジュニアのベルトをかけて戦いたい思い入れのある場所があるんです。そこでだったら光留さんの挑戦を受けて戦いたいです。こちらこそ、よろしくお願いいたします」と受諾を意思表示。右手を差し出すと光留と握手を交わした。
【亮生の話】「世界ジュニア2度目の防衛達成です。いろいろ教えてやると言ったけど、青柳亮生もまだまだだし、それでも井上凌はこのベルトをかけて、さらに成長したと思います。まだまだここから全日本プロレスジュニアっていうのが上がっていくと思うんで、さらに凄いものをお見せできるように井上も俺もなると思うんで期待しといてください。そして佐藤光留選手。いろいろ思いを語ってくれて、そんなことはずっと見てたんでわかってはいますし。光留さんってことも大事なんですけど、それよりも俺だけじゃないと思う。みんなが思い入れのある場所っていうところでこの世界ジュニアをかけて戦いたいと思ってるんで。そのうえで対戦相手が光留さん、思いをぶつけやすいというか、凄くいい対戦カードなんで、しかも思い入れのある場所で最高のものを見せたいと思ってるんで。今後も全日本プロレスジュニアをお見逃しなく」

