1990年、世界で初めてブーツ・ビンディング・テックシステムを一体として開発。最軽量クラスのツアービンディングによって、山岳スキーのスタンダードを築き、その地位を確かなものとしたDYNAFIT。トップアスリートや山岳・バックカントリーガイドといったプロフェッショナルはもちろん、幅広いマウンテンスポーツ愛好者からも高い信頼を集めるブランドの、来季の注目モデルを見ていこう。
タングを2素材2層構造化する業界初のアプローチ
歩行性能と滑走性能を高次元で両立する“オールラウンド・ツアーブーツ”として定評のある「RADICA PRO」。 “奥深いバックカントリーでも滑りを妥協したくない”というスキーヤーに向けて、山での一日をより快適に楽しめるブーツへとさらに進化した。

RADICAL PRO BOOT M
Flex:120
Last: 103.5mm
Size: 25-31.5cm(0.5cm刻み)
Weight:1,400g(27.5cm)
Color:GOLDEN LIME/ULTRA YELLOW
¥158,070
今回のアップデートで最も注目すべき点は、タング構造の大幅な強化にある。従来採用されていた軽量かつ高剛性で、低温下でも性能が安定するグリルアミドベースに加え、新たにしなやかさと優れた反発力を持つペバックスを組み合わせた2層構造へと刷新。これにより、それぞれの素材特性を最適に活かしつつ、フレックス120という高い剛性レベルを維持しながらも、より懐の深いしなやかな挙動を実現している。
その結果、深雪や急斜面といった過酷なコンディションにおいても、抜群の安定性とコントロール性を発揮。滑走中のレスポンスが向上し、スキーヤーの意図をダイレクトに反映する操作感が得られる。さらに、タングのしなやかさが足首周りの可動域を広げ、歩行時やハイクアップ時の動きもよりスムーズかつ快適になっている。
加えて、足首部分のバックル構造も刷新。従来のフルバンドから部分的なワイヤー構造へ変更することで、軽量化を実現すると同時に、タングの性能を最大限に引き出す柔軟なフィット感を提供。締め付け過ぎず、それでいて確実にホールドするバランスの取れた設計により、長時間の使用でも疲労を軽減する。


103.5mmラストは、足入れの良さと確実なホールドを両立し、幅広い足型に安定したフィット感を提供する。アウトソールにはVibram MEGAGRIPを採用し、乾いた路面から濡れた岩場まで高いグリップ力を発揮。あらゆる環境で安心の歩行性能を支える。
このように、新素材の採用と構造の最適化によって、「強さ」と「しなやかさ」、「軽さ」と「安定性」という相反する要素を高次元で両立。あらゆる雪質・地形に対応し、上級者の要求にも応えるハイパフォーマンスブーツへと進化している。
こちらは以下の動画がわかりやすい。
▼SKI DIG(試乗会)にて、スタッフの高橋知也氏による解説
本モデルの魅力はそれだけではない。3ピース構造のRADICAL PROは大きな可動域を確保した設計により、歩行時の自由度が高く、長時間のハイクアップでも疲れにくい快適性を実現。さらに、103.5mmのラスト幅は足入れの良さと確実なホールド性を高次元で両立し、幅広い足型に対応しながら安定したフィット感を提供する。
アウトソールには、Vibram社製のMEGAGRIPソールを採用。乾いた路面はもちろん、濡れた岩場や滑りやすいコンディションでも高いグリップ力を発揮し、あらゆる山岳環境において安心感のある歩行性能を支える。加えて、スネとブーツをしっかりと密着させる幅広設計の「Ultra Lock Strap」を搭載。優れたパワー伝達性能により滑走時のレスポンスを高め、スキーヤーの操作を的確に足元へと伝える。
ツーリングの常識を覆す「Hoji Lock System」
本ブーツのツーリング性能の中核を担うのが、DYNAFIT独自の「Hoji Lock System」だ。レバーひとつの操作で、カフのロック・上部バックル・パワーストラップがすべて連動し、歩行モードと滑走モードを瞬時に切り替えることが可能。これによりトランジションの手間と時間を大幅に削減し、スムーズな行動をサポートする。
さらに特筆すべきは、滑走モードへ切り替えた際の高い再現性。毎回同じ前傾角とフィット感が得られるため、安定した滑走性能と安心感をもたらす点も大きな魅力だ。底面を削ることでフィットを調整できるカスタムフットベッドも標準装備。カスタムインソールに頼らずとも足裏に合わせた最適なフィット感を実現できるだけでなく、軽量化にも貢献する。
歩行性・操作性・フィット感といった重要な要素を高いレベルで融合し、細部まで雪山での実用性を追求。どんなコンディションでもパフォーマンスを損なわない、高機能な一足に仕上がっている。ツーリングと滑走、そのどちらも重視したいツアー志向のスキーヤーならぜひ注目したいモデルだ。
