同じ筆跡の中で、ひとつだけ違う私の名前
今度、いつもの友人グループで食事会をすることになりました。幹事は、私がひそかに気になっている彼です。
実は私は予定がはっきりせず、参加の返事をずるずると先延ばしにしていました。ようやく決心して、彼に「やっぱり、私も行ってもいい?」と送ったところ、「もちろん。席、用意しておくね」とすぐに返ってきたのです。
そうして届いた席順表は、長方形のテーブルにみんなの名前が同じペンで並んだものでした。ところが私の席だけは色の違うペンで、すきまに押し込むように書き足され、小さな矢印まで添えられていたのです。
気を使わせてしまったのかもしれない
その手書きを見て、私はだんだん落ち着かなくなりました。返事を遅らせた私のために、いったん決まっていた席をわざわざ動かして入れてくれたのではないか。自分だけがみんなの輪に後から割り込んだようで、申し訳なさが先に立ったのです。
それと同じくらい気になったのが、書き足された席が、ちょうど彼の隣だったことでした。彼が選んでくれたのか、たまたまそこが空いていただけなのか。深い意味なんてない、考えすぎだと言い聞かせても、私はチャットの画像を何度も開いては見つめていました。
