スーパーフォーミュラ第10戦富士は、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)とイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)がフロントロウに並ぶ。牧野にとっては今季2度目のポールポジション、2番手フラガにとっては予選自己ベストリザルトであった。
牧野に0.076秒届かなかったフラガは、パルクフェルメでもしきりに悔しそうな表情を浮かべていたが、それはポールシッターと僅差だったからではない。「そもそも、無線では2位ということしか聞いていませんからね」とフラガ。マシンのポテンシャルを引き出しきれなかったことが、悔しさの理由だという。
「単純に、クルマのパフォーマンスはもっとあったと自分では思っています」
「その中でドライビングの面では出し切れたと思いますが、タイヤのウォームアップなど、その前の準備の部分ですね。昨日(第9戦)もトラフィックの関係などでうまくアタックにいけませんでしたが、今日もうまくいかず、もっと良い結果を逃している印象なので、それが悔しいですね」
フラガは集団の中で間隔をとりながらの予選Q2アタックとなったが、今回も他車との間隔を築くのに苦労したのか? それともダンプコンディション下でQ2が7分しかなかったことで苦労したのか? これについてフラガはこう語る。
「ウォームアップは皆さんキツかったと思うので、結構プッシュをしながら間隔を取り合っていましたね。自分も(集団に)少し飲み込まれて後ろに下がりすぎたことで、4周目からアタックするつもりが3周目しかアタックできませんでした」
「その中でリヤの内圧は自分の思っていたところに来ていましたが、フロント(内圧)は思った以上に来ていませんでした。だから1コーナーもうまく曲がっていかず、Aコーナー(コカ・コーラコーナー)もよく曲がっていませんでした」
「なのでパフォーマンスは……(ポールが)余裕とは言いませんが、もう少し伸びしろはあったと思います」
今シーズンがルーキーイヤーのフラガは既に表彰台は経験しているが、今回は初優勝のかかるレースとなる。ただフラガはいつもの冷静な姿勢を崩さず、「とりあえず自分のベストをやり尽くしたいです。レースが終わった後に『全部やりきった』と思える悔いのないレースがしたいですね。もちろん優勝も目指したいですし、できるだけのことはやります」とコメントした。
■牧野、3ヵ月前のグリップ不足は解消か?
一方、ポールシッターの牧野は復調傾向にある。3月の第2戦鈴鹿、4月の第3戦もてぎで連勝を飾るなど、タイトル最右翼と見られていた牧野も、5月のオートポリス戦以降は表彰台がない。ランキングも4番手に下がっているが、今回ポールからビッグポイントを獲得すれば再び王座戦線に返り咲ける。
「この(前回大会からの)2ヵ月間で色々変えてもらって、それがうまく機能しているのかなと思っています」と語る牧野。7月の富士大会2レースでは5位、9位に終わり、その後のインタビューでは「全然クルマが前に進まない」とグリップ不足を訴えていたが、そういった感覚も今回はないという。
「前回の富士大会とかで全然なかったグリップ感が、今回はちゃんと戻ってきているフィーリングがあります。それだけでもポジティブな要素かなと思います」
「まだ予選ではありますが、それがとりあえず結果に繋がったので、決勝もこれを維持して頑張りたいです」
「(タイトルは)もちろん諦めていません。ただ、今回のレースに関しても自分がやることはひとつで、ポールトゥウインして23点をとって(最終大会の)鈴鹿に臨むというのが最大の目標です。しっかりやりきりたいと思います」

