シカゴ・カブスの鈴木誠也の名前が、アメリカメディアを賑わしている。トレード話だ。その内容はむしろ前向きで「救世主として迎えるべきだ」と訴えている。
「ヤンキースのアーロン・ジャッジが肋骨を疲労骨折し、その代役として鈴木が適任だと、複数のメディアが報じています。鈴木は今季で5年契約を満了し、フリーエージェントになります」(現地記者)
「鈴木救世主」論が騒がれて久しい。地区優勝を争うチームの中には、打線強化を目指しているところもある。「鈴木が欲しい」という声は多いのに、なぜかこのトレード話は一向に進展がみられない。
鈴木が渡米した2021年オフ、カブスとの間に「トレード拒否」の付帯事項があった。この点については、
「5年契約のラストイヤーである今季は、あと4カ月余りで終わる。相手球団に望まれて行くのだから…」(MLBアナリスト)
カブスにいる複数年契約終了の主力選手を「全員は残せない」
それでもトレード話が進まない理由は、意外なところにあった。
「今年3月のWBCですよ」(前出・現地記者)
鈴木は6月13日(現地時間)のジャイアンツ戦に4番・右翼で出場したが、途中交代している。右膝の違和感のためだ。飛球を追いかけ、途中で足が絡まったのか、転倒してしまった。その後、打球を処理したが、苦悶の表情を浮かべている。
「翌日以降も試合に出続けているので、重傷でないことは間違いありません。でも鈴木はWBCで二盗を試みた際、右膝を負傷しました。こちらも短期間で実戦に復帰していますが、同じ箇所なので、再発の懸念は消えませんでした」(前出・現地記者)
転倒した翌日以降の鈴木の走塁を見る限り、右膝は問題なさそうだったが…。もっとも、途中交代した翌日以降はDHでの出場であり、詳しい状態は分からない。が、トレード話が進まない一因になっているようだ。
「今オフ、カブスには鈴木以外にも、複数年契約が終わる主力選手が何人かいます。『全員は残せない』というのが大方の意見です」(前出・MLBアナリスト)
契約最終年の今季、違うユニフォームを着て猛アピールをした方が、オフの交渉にはプラスになるだろう。
(飯山満/スポーツライター)

