
朝ドラ『ばけばけ』主人公のトキを演じる女優の高石あかりさん。画像は「高石あかりファースト写真集 幻灯」(東京ニュース通信社刊)発売時の写真
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現代的な会話劇に賛否
2025年10月6日から10日にかけて放送されたNHK連続テレビ小説『ばけばけ』の第2週「ムコ、モラウ、ムズカシ。」が、視聴者の間で大きな話題を呼んでいます。初週から賛否両論を集めてきた独特な演出スタイルですが、第2週を通じて「このドラマらしさ」が一層際立ち、作品の魅力が存分に発揮される週となりました。
第2週では、借金で困窮する松野家を救うため、主人公トキ(高石あかり)の「お見合い大作戦」が展開されました。しかし単なる婚活物語では終わりません。第1回のお見合いは、明治の世になってもまげを結び続ける父・司之介(岡部たかし)と祖父・勘右衛門(小日向文世)のせいで破談に。そして第2回では、決意してまげを切った司之介が登場するも、肝心の相手・銀次郎(寛一郎)はまげを結んだ姿で現れるという皮肉な展開が待っていました。
仲人を務める傅(堤真一)から「落武者」と呼ばれる司之介の姿に、視聴者からは「泣きながら笑った」「コントがすぎる」という反応が殺到。岡部たかしさんの演技力への称賛も相次ぎました。
第2週で改めて話題となったのが、初週から続く「独特な会話劇」です。第8話では、松野家と雨清水家の面々が激論を交わすコミカルなシーンが描かれ、この作品の会話演出について視聴者の意見が再び集まりました。
最も多く寄せられているのが「セリフが聞こえない」という指摘です。早口での掛け合いに対して、聞き取りづらさを訴える視聴者が少なくありません。特に高齢の視聴者からは「何言ってるかよくわからない」という声があがっており、もったいないという意見も見られます。
その一方で、初週から一貫してこの演出を支持する声も存在していました。会話のテンポ感を「現代の演劇のよう」「気持ちいい」と好意的に受け止める視聴者は多く、第2週ではこうした作品の個性が一層鮮明になりました。
注目を集めたのが、第7話で飛び出した「無類の親戚好き」というパワーワードです。遠い親戚の雨清水夫妻がなぜトキを「我が子のように」かわいがるのかというトキの疑問に、司之介がうろたえながら答えたこの言葉は、放送後すぐにXでトレンド入りしました。
さらに第9話では、シリアスな設定をコメディタッチで描くこの作品の真骨頂が発揮されます。周囲から「落ち武者」といじられ、毛先を気にする司之介の姿に、多くの視聴者が大爆笑しました。
興味深いのは、賛否両論がありながらも多くの視聴者が視聴を続けている点です。「文句を言いながらも見続ける」視聴者の存在が、この作品への関心の高さを物語っています。
10月13日から始まる第3週「ヨーコソ、マツノケヘ。」では、どのような展開が待っているのでしょうか。確立された「このドラマらしさ」が、今後どのように物語を彩っていくのか、視聴者の期待は高まるばかりです。
※「高石あかり」の「高」は、はしごだか
