現地10月11日、ナ・リーグのチャンピオンシップシリーズ進出をかけた地区シリーズ第5戦が行なわれ、ミルウォーキー・ブルワーズがシカゴ・カブスを3対1で下し、7年ぶりにリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。これにより、ロサンゼルス・ドジャースは敵地でブルワーズとの対戦が決まった。
フィラデルフィア・フィリーズとのナ・リーグ地区シリーズを3勝1敗で制し、2年連続リーグ優勝決定シリーズ進出を果たしたドジャース。ただ気がかりなのは、同シリーズ18打数1安打で打率.056と大不振だった大谷翔平の状態だ。米カリフォルニア州の日刊紙『Orange County Register』のビル・ブランケット記者も、その点を気にしているようだ。
同氏は11日に配信した記事のなかで「ショウヘイ・オオタニは地区シリーズで左腕との対戦が続き、フィリーズとのカード4試合で18打数1安打、9三振という散々な結果に終わった。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、チームがワールドシリーズに進出するためには、オオタニがもっと良くなる必要があると発破をかけている」と報じた。
確かに今ポストシーズン、大谷は左腕を苦手にしている。これまで6人の左投手に対し、17打数1安打9三振とまったく対応できずに終わっている。詳細な内訳をみると、下記の通りになる。
■フィラデルフィア・フィリーズとの対左腕投手
クリストファー・サンチェス=6打数無安打4三振
ヘスス・ルザード=4打数無安打2三振
マット・ストラーム=2打数1安打1打点1三振
レンジャー・スアレス=3打数無安打1三振
タナー・バンクス=1打数無安打
■シンシナティ・レッズとの対左腕投手
ブレント・スーター=1打数無安打1三振 左腕が弱点になりつつある大谷。その部分について、指揮官も偉才の状態を気にしているコメントを残している。土曜日の公式会見でロバーツ監督は「ストライクゾーンへの対応、そして左腕投手と対戦する際の工夫を期待している。ショウヘイは左投手がどう攻めてくるのかを理解し、打撃を組み立てる必要がある。あのパフォーマンスではワールドシリーズで勝つことはできない」とバットの改善、そして奮起を求めた。
レギュラーシーズン中、実は大谷は左投手を苦手にしているというわけではない。MLBのデータ分析サイト『Baseball Savant』によると、大谷は左投手に対しては打率.279(右投手に対しては.283)、今季55本塁打のうち15本は左投手から放っている。左打者の中で対左投手のホームラン数で大谷より今季多く打ったのはカイル・シュワーバー(フィリーズ)の23本だけ。なおかつ、左投手に対して大谷はOPS.898をマークしている。それよりも上回っている左打者はシュワーバーとコディ・ベリンジャー(ニューヨーク・ヤンキース)の2人だけである。
実際にロバーツ監督も「(大谷の)レギュラーシーズンの成績は、ポストシーズンの左投手に比べればそんなに悪くない」と認めているが、「(リーグ優勝決定シリーズでは)どの相手と対戦するにせよ、彼らはショウヘイにできるだけ多くの左投手を徹底してぶつけようとするだろう。だから、ショウヘイにはあのシリーズを少しは反省してほしい。ストライクゾーン外では積極的だったのに、ゾーン内では消極的だった。打席の質をもっと向上させる必要がある」と強く求めた。
2年連続ワールドシリーズ制覇を視界に捉えた指揮官は「打撃陣を含め、ショウヘイには過去のシリーズから学び、さらに成長してくれることを期待している。彼にはもっと成長してほしいからね」と、チームの主軸だからこそ厳しい言葉で続けた。
メジャーを代表する強打者の宿命とはいえ、徹底した左攻めを大谷は攻略できるのか。リーグ最高勝率を誇る難敵ブルワーズとのシリーズ突破のカギは背番号17の打棒にかかっているのかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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