東京都北区立滝野川第三小学校(高草木政浩校長、児童340人)で授業中に火災が発生、児童8人を含む11人の重軽傷者を出した問題。区は23日、保護者説明会を開き、学年ごとに施設を分散して授業を再開し、夏休み明けには全校児童が一時仮移転できる場所を確保する方針を示した。その後は5年をめどに被災した現校舎の建て替えを進めるという。
「子供も火災の翌日は学校が休みになったと喜んでいましたが…」
火災は19日午前11時ごろ、4階建ての校舎最上階の音楽室付近から出火して約200平方メートルが焼け、児童8人と教職員3人の計11人が煙を吸うなどして病院に運ばれた。男児1人が転倒して左腕を骨折、教員1人も骨盤の骨を折る重傷を負った。
音楽準備室にあった器具のプラグがコンセントに差さったままで、コードが激しく燃えており、警視庁と東京消防庁が詳しい出火原因を調べている。この影響で同校は当日から授業が中断しており、児童や保護者の間にも不安が広がっていた。
保護者説明会の後に会見した区教育振興部長によると、授業再開は7月初めからで、2年生までは現校舎の被害のなかった教室を使い、3年生以上は近隣の校舎を使った分散登校で対応する。夏休み明けからは児童全員が集まることができる一時仮移転場所を区内の旧学校施設などに用意し、現校舎建て替えに要する約5年間を過ごす方針という。
説明会に出席した5年生の保護者は取材にこう答えた。
「火災の原因について質問する方もいましたが、捜査中でもあり詳細な説明はありませんでした。学校は今週いっぱいお休みで、その間に保護者に学校に置いたままになっている子供の私物を取りに来てほしいとのこと。
授業は来週はオンラインで行い、7月から分散登校を始めるということでした。使われていない小学校や中学校を利用するとのことですが、一応は学年や学級単位で子供達がバラバラにならないような配慮はしてくれるそうです。
ただ、学校によっては距離が遠くなりバス通学になる可能性もありそうで、そうなると大変かなとは思います。子供も火災の翌日は学校が休みになったと喜んでいましたが、今はもう『飽きた、友達に会いたい』と学校を恋しがっています。
分散登校の話は保護者会で初めて聞いたので、帰ってこれから子供に伝えます。とりあえず友達と会えなくならないのは本当に良かったです」
どの保護者も「子供の命を守ってくれたことが一番重要」
4年生の保護者だという40代の男性も、区の対応には手応えを感じていたようにこう話した。
「どの保護者も『子供の命を守ってくれたことが一番重要』とおっしゃっていました。皆さんの関心事は学校が今後どうなるのか、校舎はどうなるのかといった部分だったので、建て直しやその間の一時仮移転の方針なども示してくれた。当面の分散登校については、友達と会える状況になるというのはありがたいなと思います。
ただ、北区には『わくわく』という延長学童みたいのがあり、ウチの子はそこで違う学年の子とも仲良しだったので、そういうお友達と会う機会が減ってしまうのは非常に残念ですね」

