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マリナーズ投手陣は絶好調ゲレーロJr.をいかに食い止めるか。故障者の復帰もカギに?【ア・リーグ優勝決定シリーズ展望】<SLUGGER>

マリナーズ投手陣は絶好調ゲレーロJr.をいかに食い止めるか。故障者の復帰もカギに?【ア・リーグ優勝決定シリーズ展望】<SLUGGER>

現地10月12日(日本時間13日)、アメリカン・リーグの優勝決定シリーズが開幕する。1993年以来32年ぶりのワールドシリーズ進出を目指すブルージェイズと、1977年の創設以来まだ一度もリーグ優勝の経験がないマリナーズが対決。カギとなるポイントを整理してみよう。

●大爆発ゲレーロJr.の“攻略法”とは

 絶好調ブルージェイズ打線で最も怖いのは、もちろん主砲のブラディミール・ゲレーロJr.だ。ヤンキースとの地区シリーズでは17打数9安打(打率.529)、3本塁打、9打点、OPS1.609と大爆発し、勝利の原動力となった。当然、リーグ優勝決定シリーズでは、マリナーズ投手陣がいかにゲレーロJr.を食い止めるかが大きなポイントになるだろう。
  MLB.comの記事によると、地区シリーズでヤンキース投手陣はゲレーロJr.に対して速球系を中心に勝負を挑み、スライダーやカーブなどのブレイキング・ボールの投球割合はわずか12.7%にとどまっていた。

 一方、マリナーズの先発投手陣もレギュラーシーズンでは速球系の割合が高いのだが、タイガースとの地区シリーズでは一変。好例がジョージ・カービーで、第5戦では全66球のうち実に半分がスライダーだった。投手陣全体でも、シリーズ全5試合でのスライダーの投球割合は4割近くに達していた。

 血祭りに上げられたヤンキース投手陣の“教訓”をどう生かすか。マリナーズ投手陣のゲレーロJr.攻略に注目が集まるだろう。
 ●J-RODは復活できるか?

 マリナーズ打線の中心と言えば、レギュラーシーズンで60本塁打を放ったカル・ローリーがまず思い浮かぶが、その後を打つJ-RODことフリオ・ロドリゲスがむしろキーマンだろう。レギュラーシーズンで2度目の30-30を達成したJ-RODは、地区シリーズ第1戦で本塁打を含む3安打。第2戦でも決勝二塁打を放った。だが、第3戦以降は14打数連続ノーヒット中。その間7三振と、ローリーが塁に出てもJ-RODのブレーキでチャンスを逃す場面が目立っている。

 しかも、対ブルージェイズ戦との相性も悪い。今季は打率.217(23打数5安打)で、本塁打も打点もゼロ。しかも、通算でも82打数で打率.220、1本塁打、OPS.597とかなり苦手としているのだ。

 地区シリーズ中、ローリーは打率.381/出塁率.480としっかり役割を果たしていた。それだけに、J-RODが調子を取り戻すかどうかで打線全体の得点力も大きく変わってくる。苦手のブルージェイズを相手にしながら不振を克服できるか。若きスーパースターへかかる期待は大きい。
 
●ロースターの入れ替えもカギになる?

 地区シリーズが最大5試合なのに対し、リーグ優勝決定シリーズは最大7試合。これを受け、両チームとも26人ロースターのメンバーを入れ替えることが予想させる。しかも、どちらのチームにも故障からの復帰を目指す主力選手がいるだけに、メンバー選考も大きなカギとなりそうだ。

 ブルージェイズでは何と言ってもリーグ2位の打率.311を記録した遊撃手のボー・ビシェットが左膝の故障から復帰できるかどうかが最大の注目。彼が戻ってくれば、地区シリーズで大爆発した打線はさらに強力になる可能性を秘める。また、ベテラン先発投手のクリス・バシット、マックス・シャーザーもメンバー入りが濃厚。ブルージェイズは先発3番手以降にやや不安を抱えるだけに、彼らの働きも重要になるだろう。

 一方、マリナーズではレギュラーシーズンで実質エースとして奮闘したブライアン・ウーが胸筋の炎症から復帰予定。タイガースとの地区シリーズ第5戦ではカービー、ローガン・ギルバート、ルイス・カスティーヨと3人の先発投手がマウンドに上がり、ローテーションのやり繰りが厳しくなっているだけに、チームとしては心強いことこの上ない。

 ただし、ウーは少なくとも第1戦には登板できない見通しで、ダン・ウィルソン監督も「順調に回復している」としながら慎重に見極めていく方針だ。しかも、対ブルージェイズで通算2先発で2敗、防御率4.85とやや相性が悪いのも懸念材料ではある。

構成●SLUGGER編集部

【動画】「Yankees lose!」。ヤンキースを打倒したゲレーロJr.が大喜び!
配信元: THE DIGEST

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