最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
ミーマイナー・美咲「分かり合おうとすることを、私は諦めたくない」/連載「歌詞にしなかったこと」

ミーマイナー・美咲「分かり合おうとすることを、私は諦めたくない」/連載「歌詞にしなかったこと」

ミーマイナー・連載「歌詞にしなかったこと」第11回 ~君は情報ではなく存在として~
ミーマイナー・連載「歌詞にしなかったこと」第11回 ~君は情報ではなく存在として~

2024年9月にシンガーソングライターの美咲とボカロPのさすけにより結成されたバンド・ミーマイナー。結成1年で大型ロックフェスに出演を果たし、ソニー・ミュージックレーベルズへ所属が決定、 “次に来るバンド”として注目され2026年5月にはメジャー1stEP「部屋とガラクタと私」をリリース。ミーマイナーの音楽ができる裏側や、歌詞製作の過程を覗き見られる連載「ミーマイナーの 歌詞にしなかったこと」連載第11回は、ボーカル・ギターの美咲がラジオと小説があるという最近の生活ついて綴ってくれた。

■「最近」

ラジオと、小説が手元にある生活になった。どちらもこちらから自己開示をしなくてもいろいろなことを一方的に話してくれるから本当に面白い。私は自分のことをあまり知らない人に自己開示するのが苦手だから、人の話を聞くのが好きだ。さて、とある番組で「自分の周りで起きたことを、自分のことだと勘違いしてる人がいる」といった内容を話していて、大共感した話をしよう。
ミーマイナー・美咲


■「君は情報ではなく存在として」

今まで幾度となく聞いた「最近〇〇さんが〇〇でさ〜」と言った会話に、私は心底意味を見出せなかった。あなたの周りで起こったことではなくて、だから君はどう思ったの?というもう一段階踏み込んだところまで話したい。環境や人間関係がその人を作っている事は間違いないが、あらゆる日々や出来事はその人がきちんと咀嚼して消化できなければその場限りのハプニングで終わってしまうし、そういうゴシップネタのような噂話のような会話がしたいんじゃなくて、今目の前にいる君がどういう人間で、なにを美しいと感じて、なにをされたら嫌で、どんな信念を持って生きているのか、ただそれが知りたいのだ。
ミーマイナー・美咲


■「自分のため?」

それとも、私がどういう反応をするのか試されているのか?などと考え始めたらキリがない。きっと他意はなく、面白おかしく私を笑わせようとして話してくれたことも、ただ聞いて欲しかっただけだったことも、あるんだろう。私は超が付くほどめんどくさい人間なので、今後もラジオと小説は手元に置いておいた方が良さそうだな。気づいたらこんなにも自分の話をしていた。話すのは苦手だが、文章を書くのは好きだ。自己開示をしない事は、何も考えてないわけではない。むしろ話したい事や気づきは日々積もっていく。文章にすることで自分自身も整理されるから楽しい。インプットの分だけ、アウトプットしたくなるのが性だろう。(もう手書きの日記も、毎日休むことなく6年くらい続いてるな〜。)少なくともこれを読んでくれてる君は、読みたいと思ったから、記事をタップして、スクロールして、読んでくれてるんだろう。ありがとう。
ミーマイナー・美咲


■「見えない、見える」

結局、感情も言葉も自分側から見ることしかできなくて、それぞれが都合の良いように解釈をする。完全には共有できないと突きつけられる度にこの世界は本当にしょうもないと思う。なるべく、相手の感情もその言葉の意味も分かりたい。そうやって生きている副作用か、相手の機嫌や反応がものすごく気になるし、ものすごく影響する。(それもあって自己開示が苦手になったのかも)人の機嫌に振り回されるのは自己肯定感が低くて、他人軸だからだ。みたいなものを読んだことがあるが、私にとっては相手のことを理解したいという信念である。もっと自分を大事に、みたいな考え方もあるけれど、私は“自分の正しさを守るために目を瞑る人間“になることのほうが何倍も何十倍も嫌だ。だからこのまま、この脆さも抱えたままでいいんだ。私は傷つきやすいから人を見るんじゃなくて、人を見るから傷ついているのかもしれないね〜。

ミーマイナー・美咲

■「根源」

それぞれの正義があって、それぞれの優しさがあるこの世界では、私のことを分かりたいと思ってくれる人にだけ、分かってもらえたらいい。見せたらいい。理解してもらえる居場所を探すのはやめて、作ることにした。そう言って所属してた事務所も辞めて、就活も辞めて無所属・セルフプロデュース(野良と呼んでる笑)で始めたのが、ミーマイナーというバンドだ。全ての物事を通して、結局ここに帰ってくる。分かり合えない世界に絶望しているのに、それでも分かり合おうとすることを、私は諦めたくない。

美咲


あなたにおすすめ