同じものを、もう一度
同じマフラーをもう一度買えば、彼女には黙っていられる。そんな考えで、僕は売り場に向かいました。けれど棚に残っていたのは、ネイビーが一点きりでした。彼女が選んでくれたグレーは、どこを探しても見つかりません。迷いはしましたが、何も巻かずにいるよりはと、その一点を持ってレジに進みました。
お礼の写真のつもりが
もらった贈り物を並べて、友人たちにまとめてお礼を送りました。
「今年ももらってばかりです。みんなありがとう」
そのとき写真に写ったマフラーが、彼女のくれた色と違っていることに、僕は気が回っていませんでした。なくしたことを打ち明けられないまま投稿した一枚で、色の違いにまで気づかれるとは思っていなかったのです。
