あの席を、もう一度頼んだ
二人の記念日に何をしようか考えて、俺はあのお店を予約することにしました。料理が特別なわけではありません。ただ、初めて二人で出かけたのがあの店で、窓際の端の席で向かい合ったことを、俺はずっと覚えていました。同じ席をもう一度、と思ったのは自然なことでした。
予約が取れたその足で、俺は彼女に「予約は取れたよ。窓際の席、お願いしておいたから」とメッセージを送りました。
楽しみにしてる、という返事
彼女からはすぐに「ありがとう、楽しみにしてるね」と返ってきました。その短い返事に、俺は安心しました。実のところ、ここしばらく仕事が立て込んでいて、彼女への連絡もそっけなくなっていた自覚があります。その埋め合わせの気持ちも、正直あったのだと思います。当日に向けて、俺は渡すものをひとつ用意し、伝える言葉を頭の中で並べ替えていました。
