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「若林さんのせいだよね」合唱コンクールがきっかけで孤立、不登校に…23歳女性が子ども食堂を作った理由

「若林さんのせいだよね」合唱コンクールがきっかけで孤立、不登校に…23歳女性が子ども食堂を作った理由

4月19日、さいたま市の会社員・若林実優さん(23)は、市内の公共施設で子ども食堂『浦和よりどころカフェ』を始めた。若林さんは今春、大学を卒業し、高校生向けの就職支援会社で働き始めたばかりだ。新入社員として日々働くかたわら、子ども食堂を運営するのには理由がある。若林さんは中学時代にいじめを受けて学校に通えなくなった経験があり、その経験から「子どもたちの居場所を作りたい」と考えるようになったという。

中学の合唱コンクールをきっかけにいじめ、担任に話すも“スルー”され…

埼玉県内の中学校に通っていた若林さんがいじめを受けたのは中学1年生の頃。きっかけは合唱コンクールでのささいな出来事だった。若林さんが当時を振り返る。

「合唱コンクールの際に、学校指定のベストの色を紺色と白色の2色から選べたのですが、私は白色を選んだんです。たまたま白色を選んだのがクラスの女子で私だけでした。

私のクラスは合唱コンクールで負けてしまったのですが、『私だけ違う色のベストを着ていたことが原因だ』と言われました」

若林さんは自身が何かミスや失敗をしたわけではないのに、「若林さんのせいだよね」と責められた。クラスの空気が変わったのは翌日からだったという。

「仲の良かった友達が私に話しかけると、他の子から『話しかけない方がいいよ』と言われ、だんだん孤立していくようになりました。私が何か悪いことをしたのなら仕方ありませんが、理不尽だなと納得できませんでした」

いじめの原因となった審査について若林さんが担任に確認すると、「そんな審査基準は特にない」と説明されたという。

「私は『クラスメイトが誤解しているので先生から説明してもらえませんか』と担任にお願いしたのですが、『もう過ぎたことだし、あまり言う必要はないんじゃないか』と言われ、クラスで説明してもらえませんでした。

なぜ味方してくれないのだろうと思いました。その後は誰も話しかけてこなくなり、陰口を言われたり、配布プリントを飛ばされたりすることが続きました」

不登校、相談室登校の後「居場所」の大切さを強く意識するようになった

そして2、3週間後には学校へ行けなくなった。中でもショックだったのは、一番仲の良かった友人まで離れていってしまったことだという。

若林さんは「楽しくない場所に行く必要があるのかな」と思うようになり、両親に学校へ行きたくないと伝えた。

「最初は体調が悪いと言って1か月近く学校を休んでいました。私がいじめのことを親に言い出せなかったこともあり、父親からは『みんな当たり前に学校へ行っているのに、なんで当たり前のことができないんだ』と言われていました」

学校を休み続けることも難しくなり、クラスに戻ることもできなかった若林さんは、学校側との話し合いの結果、相談室に通うことになった。相談室では、さまざまな理由でクラスに通えない子どもたちが学年を問わず集まって勉強していたという。

「それから私は普段通り8時頃には家を出て、相談室が開く10時まで公園で時間を潰すようになりました。一度、家を出たふりをして10時まで家にいたこともあったのですが、たまたま父親に見つかってしまい、それからはいつも公園で過ごしていました。

制服を着た中学生が公園でひとりぼーっとしていたので、近所の方から『大丈夫?』と声をかけてもらうこともありました。そんな生活を2年間続けていました」

中学卒業後は県内の定時制高校へ進学した。高校では気心の知れた友人もでき、学校にも通えるようになった。同じような境遇を経験した生徒も多く、互いの気持ちを理解し合えたという。その頃から「居場所」の大切さを強く意識するようになった。

「誰かと一緒にいて楽しいと思えることや、誰かと一緒にいて安心できるという気持ちが、自分にとってこんなに大切なんだと実感しました」

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