制約を、美へ
芦沢は、針葉樹の特性を制約としてではなく、デザインの個性として読み解き、「MORIWA」のかたちを導いた。強度が求められる部位には広葉樹を組み合わせ、針葉樹には軽さと木目の美しさを担わせる。素材の特性を見ながら構造とフォルムを決定するアプローチは、芦沢の一貫した設計思想と重なる。視覚障がい者や車椅子・義足利用者が参加するインクルーシブデザインも採用。脚の断面を丸くする、背もたれに肘掛けを持たせるなどの配慮が、フォルム全体の統一感につながる。
カラーバリエーションは空間や質感に応じて選択可能。Clearは針葉樹の明るい木目を活かし、Smokedは節や色むらを落ち着いたトーンに統一、Blackは高級感のある仕上がりである。



地域材への応答
「MORIWA」はオフィス、商業施設、公共空間などのコントラクト案件に対応可能。地産材活用が仕様要件となるケースもあり、広葉樹は産地が限られる一方、スギは全国で製材可能。乾燥期間も短く、「MORIWA」で対応可能である。カリモク家具は全国の伐採木材を産地・材種ごとに管理し、地域針葉樹材との連携にも対応。森から生まれた思想を素材レベルまで空間に反映できる。

