
日本で実際に存在する「レンタル家族」サービスに着想を得た本作。東京に暮らす落ちぶれた俳優のフィリップは、日本での生活に居心地よさを感じながらも、本来の自分を見失いかけていた。そんな彼が出会ったのは、“レンタル家族”という仕事。他人の人生に入り込み、“仮”家族の一員や友人として役割を演じるうちに、想像もしなかった”人生”を体験しはじめる。彼がそこで見つけたものは「生きる喜び」だった。
このたび解禁された映像の前半では、フレイザー演じる主人公のフィリップのキャラクター誕生秘話に加え、日本語での演技に挑むために重ねた努力の数々が明かされている。監督のHIKARIはアカデミー賞受賞の『ザ・ホエール』(22)でのフレイザーの演技に感銘を受け、「彼しかいない」とキャスティングを決意したという。また、フレイザー自身も来日前の約3か月間、家庭教師や通訳から日本語を学んだとのこと。来日後もセリフ指導を受けながら役作りを重ね、異文化との出会いを体現する主人公フィリップ。そして、自らも未知の言語や文化に飛び込んだフレイザー、日本を舞台にした物語にリアリティを吹き込むため真摯に取り組んでいく彼の姿を堪能することができる。
後半の映像は、フィリップが日本に住むきっかけとなった、全身タイツ姿で出演する歯磨き粉CMの撮影現場がとらえられている。地球人の歯を守るヒーローを演じるフィリップが、監督の指示に何度も演技を繰り返す様子とともに、コミカルなCMの世界観を楽しめる。フィリップの過去の一端が描かれた貴重な映像だ。
今回発売するブルーレイやデジタル配信(購入)には、今回解禁となった映像を含む「メイキング・オブ『レンタル・ファミリー』」、「未公開シーン」など、ファン必見の充実したボーナス・コンテンツを多数収録。観終えた後には、大切な誰かに会いたくなるような、優しく深い感動が胸に残る本作をぜひ家でも楽しんでほしい。
文/鈴木レイヤ
