現地時間10月11日に行なわれた北中米ワールドカップ欧州予選でアルバニアに0-1で敗れた後、セルビア代表のドラガン・ストイコビッチ監督が辞意を表明した。
セルビアは今予選、アルバニアに敵地で引き分けた後、アンドラ、ラトビアには勝利を挙げたものの、先月のイングランド戦では0-5の大敗。グループKのプレーオフ圏内(2位)に入るためにはこのアルバニアとのリターンマッチは絶対に落とせない一戦だった。しかし、前半終了間際に喫した失点を挽回できないまま2敗目を喫し、さらに状況を厳しくしてしまった。
2021年2月から「オルロヴィ」を率いてきたストイコビッチ監督は、アルバニア戦後の会見で「私は全ての責任を負う。サッカー協会の会長と事務総長と話をし、私は辞任を申し出た。私は(14日のW杯予選の対戦相手である)アンドラには行かず、チームの指揮も執らない。おそらく、チームを率いるのは私のアシスタントであるゴラン・ジョルビッチになるだろう」と語り、以下のように続けている(同国の放送局『RTS』より)。
「この結果は、起こってはならなかった。本当に酷いものであり、全く予想していなかった。(辞意表明は)選手たちにも全てを伝えてある。監督が去ること自体は悲劇ではないし、私はこれからもセルビア代表の熱心なサポーターであり続ける。50試合以上、自分の祖国の代表チームを率いたことを誇りに思っている」
レスコヴァツで行なわれたこのラストマッチについては、「前半でチャンスを決められなかったことが敗因だ。我々はゴールを奪おうとしたが、全ての試みが実を結ばなかった」と振り返り、「これは私の責任であり、過ちだ。批判されるべきは私だ。私は長い間、プレッシャーの中で仕事をしてきた。どの試合も困難なものだった。敗戦は起こるべきではなかったが、責任は受け入れる。この結果に対し、責任を取る覚悟はある」と、改めて自身の去就を明らかにした。
同国サッカー協会は、彼の意思を受け入れたが、後任にはジョルビッチではなく、U-21代表チームを率いていたゾラン・ミルコビッチ(現役時代はユーゴスラビア代表DFでユベントスでもプレー)を暫定監督としてアンドラ戦を戦い、今後の人事については17日に話し合いを行なうと発表している。
ここで同協会は、ストイコビッチ監督の4年半の働きに対し、「ワールドカップおよびEUROへの出場権獲得、さらにUEFAネーションズリーグ・Bディビジョンでの首位獲得と、欧州サッカーの最上位カテゴリーであるAディビジョンでの地位維持といった功績」に対して称賛と感謝の意を示した。
しかし、初陣となった2021年2月のアイルランド戦から今回のアルバニア戦までの計55試合で26勝14分け15敗(平均勝点1.67)・87得点62失点という成績を残した彼の就任期間における代表チームの歩みについては厳しい評価を下す母国メディアもあり、なかでも前出の『RTS』は「ストイコビッチが監督になってからオルロヴィのパフォーマンスは、サイクルを追うごとに、試合を重ねるごとに悪化してきた」と指揮官の責任を追及する。
「チーム内の不和や、相手に合わない選手の起用、軽率な交代、そして明確な戦術の欠如が問題となってきた。国民は、代表チームの不甲斐ない姿勢や結果の悪さに疲れ果て、自国の代表であるにもかかわらず、応援する気力すら失いつつある。最近では好結果を残しても、それは内容の良さではなく、運や偶然の要素によるものに過ぎなかった」
さらに、「2022年のカタールW杯以降、我々はなんとか体裁を保っているだけで、実際には状況は改善していない。選手たちは十分な実力を持たず、欧州のトップチームでも中心的な役割を果たしていない。2021年11月のポルトガル戦(2-1)以降、実力のある相手には一度も勝てていない。つまり、我々のチームは現時点で、強豪と肩を並べるレベルにない」と現状を痛烈に指摘。同時に、対応の拙さを次のように批判した。
「それにもかかわらず、相手を研究し、自分たちの長所を活かし、弱点を突く戦い方もできていない。攻撃的な姿勢や軽快なプレーも見られず、得点しても守り切る力がない。カタールW杯の時も、自身の実力を過信していた。我々は長い間、実際の力を発揮できていないし、自分たちの限界を超えられてもいない。そのような状態で、イングランドに勝つことなど到底できない」
母国メディアから厳しい批判に晒されているセルビア代表。監督交代によって、流れは変わるだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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