サブスクは増やしたくないが、LYPプレミアムは魅力的
さらに、LYPプレミアムいうサブスクリプションの施策も推進される。ちなみに、すでにLYPプレミアムの会員が約666万人、ソフトバンクのサービスのバンドルなどを含むグループ会員が約2,549万人いるという。
従来のLYPプレミアムスタンダードプランが650円なのだが、7月中旬には機能を絞ったLYPプレミアムライトムランも290円で公開予定だという。

また、新機能として、送信済みメッセージを15分間だけ編集(修正)できる機能、相手のリストからも消えるプレミアムブロック、メッセージの送信を時間指定できるメッセージ予約機能、通話を録音文字起こしできる通話レコーディング機能などがローンチ予定だという。

たしかに、日常使うLINEでこれらの機能が使えたら「メリットある!」と思う人も多いようだが、一方で「メッセンジャーとして当たり前の機能をなぜ有料化する!?」という人もいるだろう。LINEは無料で使えるが、LINEヤフーもさまざまな方法で収益化する必要があるのだから、これはこれで仕方ないような気もする。

合併効果とAIの総合力が、LINEヤフーグループを加速する
以上のように、LINE、Yahoo! JAPAN、ソフトバンク、PayPay、ZOZOなどの合併効果と、孫さんが力をいれるAIの総合力が徐々に現れてきた感のある発表だといえる。
しかし現実となるのは、トークの場面にAIが商品をプロモーションしてきたり、頼んでもいないのにファンであるグループのアイテムがプッシュされたり、友だち登録している店のキャンペーンなどがよりさりげなく告知されたりする世界かもしれない。全体として収益力を高める工夫がされているわけだが、つまりは我々ユーザーの支出が増える世界でもある。労働者全体の実質年収は増えていない現状で支出ばかりが増えると苦しさは増すばかりな気もする。

一方で、先日のアップルの値上げからも分かるように、これからの企業はAIを導入せざるを得ないわけだが、その演算コストをどこに持っていくかが課題になっていくともいえる。LINEヤフーグループの場合、合併の総合力で稼いでいくために、各分野の技術を連携させ、それにAIを掛け合わせるのが勝ち筋といえるし、今の段階でここだけの成果を出せるのは、早くからこの状況を見越して変革を行ってきたからだともいえる。
LINEヤフーは激しい国際競争とAIの時代に進化していく。他の日本企業は、十分な変化を起こせるだろうか?
(村上タクタ)