既読のあとの、長い沈黙
メッセージの入力欄を開いて、何を書くかでずいぶん迷いました。元気にしているか聞きたかったし、あのころのことを謝りたい気持ちもありました。でも長く書くほど、よりを戻したいのだと勘違いさせる気がしました。
結局、長い文章は全部やめて、送ったのは「これ、君のだから。」の一言だけです。既読はすぐにつきました。けれど、返事はなかなか届きませんでした。ようやく返ってきたのは、「うん、ありがとう。」でした。時間をかけて選んだ末の言葉なら、彼女はもう前を向いているのだろうと思いました。
そして...
俺のスマホに、二人の写真はもう残っていません。同じものが彼女のところにあると思えば、それで十分です。短い一言が冷たく見えたかどうかは、もう確かめようがありません。ただ、あの横顔の一枚だけは、残せてよかったと思っています。
(30代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
