「これで、よかったかな」が精一杯でした
名前のないプレートが運ばれて、彼女の表情がふっと曇ったのがわかりました。喜ばせたかったのに、自分の弱さで台無しにしている。それでも本心は言い出せず、口から出たのは「これで、よかったかな」という確かめるような一言でした。「あのさ、今日は......」とまで言って、その先は飲み込みました。彼女の「うぅん、ありがとう」が、いつもより硬く聞こえました。
そして...
あの席で飲み込んだ言葉を、まだ俺は伝えられずにいます。家に帰って、自分の弱さを何度も後悔していたところに、彼女から短いメッセージが届きました。「今日、何か言いかけてたよね。今度ちゃんと聞かせて。私からも、ちゃんと話したいことがあります。」
彼女が距離を取っていたのにも、俺の知らない事情があったのだろうと、画面を見ながらようやく思えました。次に会うときは、名前を外した本当の訳も、あのとき言えなかったことも、俺の口から話すつもりです。
(30代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)
