既得権益層との戦いは避けられない
この改革は簡単ではない。医師、医師会、製薬会社、医療機器メーカー、みんなが既得権益を守ろうとするからだ。
しかし、このまま放置したら医療保険制度が破綻するのは時間の問題だ。若い世代が、高齢者に使われるムダな医療費を負担し続ける構造なんて、持続可能なわけがない。
誰かが悪者になってでも、改革を進めないといけない。
私は別に医療関係者に嫌われてもいいから、言うべきことは言いたいと思う。
医療の本質は「患者を健康にすること」だ。ムダな検査や治療は、その目的にそもそも反している。「昔からやってるから」「みんなやってるから」は理由にならない。
ムダをできるだけ削って、本当に必要な医療に資源を集中させる。これが、持続可能な医療システムを作る唯一の方法だ。
文句があるなら、データを持ってこい、と言いたい。感情論はいらない。合理的に考えて、行動せよ。それが、この国の医療を救う道だ。
文/堀江貴文
『日本医療再生計画 国民医療費50兆円時代への提言22』(幻冬舎新書)
堀江貴文 (著)
2025/9/251,056円(税込)184ページISBN: 978-4344987838誰のための医療か、何のための制度か──
構想10年、ホリエモンが旧態依然とした医療制度にメスを入れる!
健康は自分たちの手で守れ。
「予防」を起点にした、合理と科学で組み直す医療の未来。
2016年に予防医療普及協会を立ち上げた堀江貴文が、専門家や現場の医師と共に構想した22の改革提言。
健診データの一元化、ワクチン政策の再設計、延命医療や保険制度の見直し、教育現場での予防知識の導入──どれも今すぐ始められる現実的な策ばかりだ。
感情や前例主義ではなく、科学とデータに基づいた合理的な選択が求められている。
本書は、次世代に誇れる医療を築くためのアップデートの設計図である。

