招待されたのに、ただ眺めるだけ
七夕が近づいたころ、彼からチャットアプリに短い連絡が届きました。「見て」とだけ添えられたリンクを開くと、共有リストの画面が表示されました。タイトルは「かなえたいこと」。一緒に行きたい場所や食べたいものが並んでいます。
最初は、彼がこれからのデート候補をまとめてくれたのだと思いました。けれど、画面の上には「閲覧のみ」と表示されています。私のアカウントでは、項目を追加することも消すこともできませんでした。
書き込めないことより、そこに並んでいる内容のほうが気になりました。私が行った覚えのないカフェ、話した記憶のない雑貨店、食べたいと言った覚えのないスイーツ。彼が誰か別の人と作ったリストを、間違えて私に送ったのではないかと思いました。
知らない店と覚えのない願い事
「駅向こうの花屋に寄る」「星の形のゼリーを食べる」「短冊に願いを書く」。かわいい内容ばかりなのに、私は素直に喜んで見られませんでした。
もし2人のリストなら、私も書き込めるはずです。なのに、私は見るだけ。彼の中ではもう完成していて、私はそこに後から招待されただけのように感じました。
「これ、誰と作ったリスト?」と打ち込みました。続けて「私だけ編集できないのはなんで?」とも書きました。でも送る前に、彼から次のメッセージが届きました。「下まで読んでみて」
