あれはまさに大失態だった。広島カープの新井貴浩監督は「語るに値しないプレー」と断じてご立腹。野間峻祥にファーム行きを命じている。
「語るに値しないプレー」とは7月5日の阪神戦、5回一死一・二塁の場面。佐藤輝明のライト前ヒットを野間が後逸し、さらに悪送球の上塗り。佐藤を含めて3人の生還を招くダブルエラーとなった。
「チームは家族」を標榜して選手を頭ごなしに怒らず、失敗しても信じて起用し続ける温かい育成スタイルで指揮していた新井監督だったが、今年は冷徹に鉄槌を下している。
スポーツライターがその理由を明かす。
「選手が本当に一本立ちするためには、ただ優しく育てるだけでは限界があると痛感したためです。新井監督は現役時代、スパルタ指導から這い上がってきた叩き上げの選手でした。カープ伝統の厳しさを取り戻そうとしているのです」
床田・森下・坂倉…オフには続々とFA流出の危機が訪れる
新井監督自身、契約最終年とされる今年は「結果を残せなければあとがない」という、退路を断たれた凄まじいプレッシャーの中で采配を振っている。
「カープが弱くなったことで、マツダスタジアムのナイターは空席が目立つようになりました。とにかく選手を育成すること、勝つことが求められています。今オフにはFAで床田寛樹、森下暢仁、島内颯太郎、坂倉将吾が流出する可能性が高まっています。鬼采配と鬼指導で、チームの底上げをしなければいけない状況なのです」(スポーツ紙デスク)
カープを愛する人々に希望の火を灯すためにも、今この変革の苦しみの中で、不退転の覚悟が求められているのである。
(田中実)

