光るピクルスは地球科学に繋がっている

メンデス・ハーパー氏の研究分野のひとつは、火山噴火時の放電現象や、惑星環境での帯電・放電現象です。
蒸気の中で火花が飛び、気体に引火する——ピクルスで起きているこのプロセスは、火山雷や大気中の電気現象にも通じるものがあります。
台所のピクルスと火山の稲妻が、火花放電という広い物理の入口でつながっている、というのは愉快な話です。
この実験が30年以上にわたって人々を惹きつけてきたのは、「おバカで面白い」と「意外に奥が深い」が同居しているからでしょう。
1989年のDECの技術者たちが、ただのピクルスをあえてSFっぽく「有機照明システム」と呼んだのも、遊び心の表れでしょう。
なおデモンストレーションに使用されたピクルスですが、残念なことにスタッフたちによって美味しく頂かれることなく、ゴミ箱に直行しました。
味見は予定に入っていなかったようです。
(※なお、この実験は高電圧・大電流を使うため非常に危険です。家庭では絶対に試さないでください。)
元論文
Shining light on glowing pickles.
https://electrostatics.org/wp-content/uploads/2026/06/FinalProgram.pdf
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部

