最近当サイトに読者の方々から、頻繁に問い合わせを頂く。それはYouTubeに公開されているショート動画についてだ。どこかの誰かが勝手にロケニューの記事をショート動画にしているらしい。
ナニ!? けしからんヤツだ! そのチャンネルを見てみると……おい! 俺の顔出し記事も使われてるじゃないか! マジかよッ! こりゃ、一言いってやらな気が済まん!
ってことで、その人物に会いに行ってみたところ、なぜか青春を感じて思わず泣きそうになる体験をしてしまった……。
・記事を動画にしていた
そのチャンネルは「NEWSニュース」と名乗っている。実は問い合わせをもらう少し前から、私もその存在を確認していた。すでに40本以上のショート動画を公開しており、それらの再生回数は数千回から多いものは100万回を超えている。
ロケニューのYouTubeチャンネルで動画を上げても、そんなに回らない。ましてショートなど1万回もいかんのだぞ! やるじゃねえか、コノヤロー!
腹立たしいことに、私が1年間かけて習得したメイク技術をまとめた動画が、6万回しか再生されてない! 俺のメイクなら100万回再生くらいいくべきやろがい! 回数が少ないんじゃ、ボケーッ!!
こりゃ、ちょっと一言いわないかんなあ。しかしながら、連絡先がわからん。だいたいこの手の輩は、なかなかしっぽを出さんから、連絡がつく方が稀だ。とはいえ、このまま放置しておくわけにもいかんしな~。どないしょ~……。
・しっぽを出して来やがった!
ところが事態は急展開を迎える。ある日突然、そのチャンネル運営者と思われる人物から、当サイトに問い合わせが来たのだ。その人物はこう綴っている。
「ここ(チャンネル)でロケットニュースさんの記事をまとめて皆さんに届けてるんですけどまだ許可をとるのを忘れてて。
記事に関しては1度読んで自分で1分くらいのオリジナルの原稿を考えて載せてます。筆者の名前は下に書いています。収益化はしてませんしないです。もし良くなかったら消します」
なんと、いきなりしっぽを出して来やがった。よ~し、この機を逃す手はない! 必ず一言いわせてもらうぞ。
……とはいえ! いきなり「なにさらしとんじゃ~い!」と『龍が如く』の如く、追い込みをかけても取り逃すだけだ。ここからは、百戦錬磨の迷惑メール評論家、GO羽鳥の流儀にならって、できる限り丁寧に受け答えをして距離を詰めるべし!
ってことで、私はいと恭(うやうや)しく、こう返した。
佐藤「ご連絡頂き、ありがとうございます。こちらからもご連絡を差し上げたいと考えておりました。チャンネルの運営等について、ご提案がございます。つきましては、お手数ですが、弊社(東京・新宿2丁目)までお運び頂くことは可能でしょうか?」
とりあえず、相手をこちらの環境に招き入れることが肝要だ。交渉ごとは相手のフィールドではなく、自分のフィールドで行った方が優位に話を進められる。だから、「こちらに来給え」と呼び出したのだが、思うようにいかなかった。
「ご連絡ありがとうございます。すいません。場所があまり近くなくてすこし厳しいです。もしよろしければここでご提案できるのでしたら嬉しい限りです。チャンネルに関しては全力でサポートしたいので遠慮なく言ってください」
なるほど、都内在住ではない。新宿まで来れないとなると近県でもなさそうだな。それは残念だが、文面から何か誠意というか、協力的な姿勢を感じる。悪い人物ではなさそうだ。
むしろ、かなり良い類の人間の可能性も感じる。というのは、こちらの申し出をわずらわしいと思ったら、ぶっちぎって無視もできるはず。1回のメールのやり取りで音信不通になるケースも珍しくない。
それを律儀に「全力でサポートしたいので遠慮なく言ってください」とまで言ってくれているのだ。それが本意なら、記事の使用も悪意をもってやったことではなくて、「記事をショート動画にして届けたかった」という考えもまんざらウソではなさそうだ。
いずれにしても、私は会う必要を感じている。そこで居住エリアについて尋ねた。
佐藤「お返事頂きありがとうございます。お返事遅くなりました。遠方にお住まいとのことを承知しました。
それでもぜひご協力を仰ぎたいので、お話をさせて頂きたいと思います。私の方からうかがわせて頂ければと考えておりますが、参考までにどの辺りにお住まいでしょうか? 取材等で遠方に出かけることは珍しくないので、そちらまでお伺いできればと思っておりますが」
この質問にはかなり気を遣った。というのは、いきなり踏み込み過ぎると、警戒感を煽ってしまうからだ。これで返信がなくなる可能性も十分に考えられたのだが……
すかさず返事が来た。
「ご返信ありがとうございます。今自分は和歌山市に住んでいます」
おお~! よかった~。ヒヤヒヤしながら踏み込んだから、メールが返ってきてホッとしたよ。それで行く先は和歌山か。良かろう、北海道や沖縄でも良いと思ってたくらいなので、和歌山ならかえって近い気さえしてしまう。
