オープンなまま、よりクリアで精密な音が得られるのはAI向き
細かな部分でも、将来の製品を見通せる技術がある。たとえば、聴覚に課題を持つ人々を支援するShokz Hearには、顔を向けた方向の音を優先的に収集して伝える技術が搭載されている。これが他のイヤフォンに搭載されれば、人ごみの中での会話がより簡単になるだろう。
また、実際に開発中のOpenRun Proの次期モデルなどにおいて、AIによる環境ノイズの最適化や、音声入力の精度向上(音声テキスト化への対応など)などが行われているという(商品名称や機能の搭載などについては、現在のプランということで、商品化時には変更される可能性がある)。この線上にはAIを使った翻訳なども視野に入っているようだ。

OpenFit Proに搭載された、耳を塞がない構造でのノイズ低減は、3マイクシステムと独自アルゴリズムが活用されているが、地下鉄のような低周波・高周波が混在する環境でも、クリアな聴取を可能にするための改良が続けられている。

自社シリコン工場で開発された超柔軟シリコンは、今後、触感(テクスチャ)や多様なカラー、美しいデザインなどを実現する方向で開発が続けられている。
最新の『OpenFit Pro』などでは、光学センサーと静電容量センサーを組み合わせた装着検出機能を搭載し、安定した動作を実現しているが、また、将来的にはイヤフォンによる心拍数モニタリングなどを可能にする生体センサーの統合も研究されているとのこと。
『オープン』の向こうに見えるテクノロジー
Shokzの武器は、『人の側にある』ということだ。長時間装着してもストレスなく、スポーツなどの状況下でも使い続けられるホールド性能がある。その上で、『確実に音を拾い』、『確実に音を届ける』という技術を持っているということは、これからのAI時代に非常に役に立つはずだ。
Shokzのイヤフォンが、イヤフォンの域を超えて知能化され、カメラを持ち、スマートグラス化され、AIと協調して動作するようになる。そんな未来はそう遠くなさそうだ。

(村上タクタ)