いよいよFIFAワールドカップ北中米大会が、頂点へ向けてあと少しとなった。今大会は連覇を狙うアルゼンチンやフランスなど、FIFAランキング上位4チームが全て準決勝に進出したが、最大のスキャンダルは、開催国アメリカのドナルド・トランプ大統領による「強権発動」。前の試合でレッドカードをもらって一発退場し、本来なら最低でも1試合以上の出場停止処分が課される、アメリカFWフォラリン・バログンの処分が「解除された」一件だろう。
トランプ大統領がFIFAのジャンニ・インファンティノ会長に「判定がおかしい」とクレーム電話を入れたことで1年間の処分保留となり、次のベルギー戦出場が可能になった。この異例の事態に世界各国のサッカー協会が、FIFAを提訴をするなど猛反発。スポーツ紙サッカー担当記者は、
「現地ではそれでもアメリカがベルギーに負けたことで『トランプ大統領がベルギーチョコレートレートに100%の関税を課すのでは』と、笑えない冗談が出ていました」
そのトランプ大統領をめぐっては、2年後に今回を上回るスキャンダルで世界が震撼するかもしれない、と囁かれている。スポーツ紙アマチュア競技担当記者は次のように話すのだ。
「2年後はアメリカでロサンゼルス五輪が、日本時間7月15日から始まります。その大会期間中はまだ、トランプ大統領が在任している。仮に今年秋の中間選挙に負けたとしても、現役バリバリの開催国のトップです」
IOCコベントリー会長は親トランプではない
これにより、何が起きるのかといえば、
「五輪ではアメリカと中国が熾烈なメダル争いをするのは間違いなく、トランプ大統領は自らのレガシー作りのために、どんな手を使ってくるか分かりません」(前出・アマチュア競技担当記者)
なにしろ今W杯では、戦争を繰り広げているイラン関係者のビザ発給をめぐってすってもんだし、アメリカ入国を許可しない事態に発展。それでも3カ国共催ということで、メキシコへの滞在地変更で対処できた。
だが単独開催となれば、任期が残りわずかなトランプ大統領は、もうやりたい放題できる。W杯ではイランの対応とバログンの件にとどまったが、五輪となれば種目は多い。
「アメリカにとって有利になるなら、ターゲットの中国に対し、どんな不利な要求をするか。どこまでも口を出してくるのが、容易に想像できます」(前出・アマチュア競技担当記者)
IOC(国際オリンピック委員会)のカースティ・コベントリー会長は、ロス五輪ではまだ任期中。しかもサッカーW杯におけるFIFA会長の対応の調査を開始する予定で、決して親トランプではない。
とはいえ、トランプ大統領は平気で戦争に踏み切る人間だけに、大騒動に発展する火種は十分にあるのだ。
(阿部勝彦)

