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猛暑でもファン付き作業服が使えない…「防爆エリア」の知られざる熱中症リスク

猛暑でもファン付き作業服が使えない…「防爆エリア」の知られざる熱中症リスク

「Ex ib IIB T3 Gb」とは何か、防爆性能と冷却効果を両立

このような現場の課題に対し、新コスモス電機が開発を進めているのが、防爆ファン付きウェア「AIR FLOW PRO」だ。同社の説明によれば、同製品はファンやバッテリーを含む電装部品の電気エネルギーを小さく抑えることで発火を防ぐ本質安全防爆構造「Ex ib IIB T3 Gb」を取得しており、第一類危険箇所でも安全に使用できる仕組みを構築している。

機能面では、服の中に効率よく空気を循環させる独自の立体構造を肩や背中回りに採用。バッテリーユニットを約200gと小型軽量化しながら、8時間の連続動作を可能にしている。さらに、産業医科大学との共同研究データによると、気温42℃、相対湿度50%の過酷な環境下において、同製品の着用により核心温や心拍数の上昇、平均心拍数の上昇幅が有意に抑制され、熱中症予防効果が学術的に裏付けられているという。

一方で、高い防爆等級や冷却効果が担保されているものの、実際の着用環境における作業強度や防護服との兼ね合いにより、全ての作業者に対して一律の効果が持続するかについては、今後のさらなる実証データの蓄積を待つ必要がある。

脱炭素社会で変化する危険場所――産業環境の高度化に伴う安全管理の方向性

夏本番に向け、工場の安全管理責任者には、導入する暑さ対策機器が防爆エリアの条件に適合しているかの再確認が求められている。同社の担当者は、機器の点検に加え、作業時間の調整、交代要員の確保、体調変化を現場全体で早期に察知できる体制づくりなど、基本対策の徹底を呼びかけている。

今後の展望として、同社はガス検知器で培った知見と防爆設計技術を活かし、熱中症対策と防爆対策を両立する製品開発を進める構えだ。背景には、脱炭素社会への移行に伴い水素エネルギーなどの活用が広がるなど、産業現場の安全管理が今後さらに高度化していくという予測がある。防爆対応は特定の業界だけでなく、産業全体において重要性を増すテーマになると同社は位置づけている。

同社が推進する「使える根拠」のある製品開発や安全機器の拡充が、国内の構造的な労働安全課題に対してどこまで持続的な効果をもたらすか、今後の技術実装の進捗や規制環境の変化次第でその具体的な輪郭が見えてくることになりそうだ。

【取材協力】

新コスモス電機株式会社 
https://www.new-cosmos.co.jp

配信元: TREND NEWS CASTER

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