廃棄コスト削減と女性の自立の両立――現場の反響と運用の課題

受講生からは、専業主婦期間や離職を経て「自らの力で収入を得た」という自信回復の報告が多く寄せられている。例えば、教育費への不安から入会した2児の母親が、開始3ヶ月で月数万円の利益を安定させ、家族関係に肯定的な変化が生じた事例などがある。
企業側にとっても、廃棄処分していた在庫を社会貢献と利益を両立させる新しい物販バイヤー「Re:seller(リセラー)」に卸すことで 、廃棄コスト削減と環境負荷軽減を同時に実現できたとの反響がある。商品が本来の用途で消費者に届くことへの肯定的な意見も多いと森川氏は述べ、物販スキル以上に「経済的自立の選択肢を持つこと」の重要性を強調している。
一方で、これらの成果は現時点での好意的な関係に依存しており、すべての受講生が均等に利益を得られるわけではない点や、在庫の質・量の変動リスクといった運用の限界も依然として存在する。
領域拡大と今後の展望――生活者が自立を選択するためのポイント
今後の展望として同社は、取引企業を食品や化粧品等へ拡大すること、EC事業や独自ブランド展開に繋がる高度なビジネススキルの支援を強化すること、そしてこの再販モデルの社会的認知を高めることの3点を掲げている。
森川氏は、キャリアに悩む方へ、不用品の出品といった小さな成功体験から始めることを勧めている。同社は今後もサポート体制の拡充を推進する方針だ。
企業の余剰在庫と、在宅で収入を得たい人を結びつける同社のモデルには、廃棄問題と就労支援を同時に進める可能性がある。一方、アパレル以外の領域で安定した仕入れ体制を構築できるか、受講生が継続的に収益を得られる環境を整えられるかが、今後の事業拡大を左右することになる。

【取材協力】
株式会社Merone
代表取締役 森川 公美子
在宅型サステナ物販スクール「Re:che(リッシュ)」
https://merone.jp/reche-lp

