Photo:sirabee編集部14日放送のラジオ『サカナクション山口一郎のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に、ロックバンド・サカナクションの山口一郎が出演。理論物理学者の野村泰紀氏と、宇宙の成り立ちや物理学の面白さについて語った。
■物理学者がゲストに以前の放送で、山口は新曲制作をきっかけに物理学へ興味を持ったことを告白。愛読している著書の著者である野村氏にラジオで出演を呼びかけたところ、本人が快諾し、今回ゲストとして登場することに。
山口が、文系の人間にとって難しく感じる物理学をどう捉えればいいのか尋ねると、野村氏は「基本的に自然界ってルールがあるんですよ」と説明。「同じ条件で、同じように同じことをしたら、結果は同じ。だからこそ野球とか練習する意味があるんですよ。毎回全く同じように投げても、その都度勝手にボールが別のとこ行くっていう自然界だったら、練習する意味全くないですよね」と例えた。
その上で、「そのルールを数式にして、自然界の説明書を書き出そうっていうのが物理学です」と解説。山口は、自身が「光って何?」と調べていた際に野村氏の動画を見て理解が進んだと明かし、野村氏は「光って一瞬で届かないんですよ」と、遠くの星を見ることは過去を見ることでもあると語る。
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■遠くを見ることは過去を見ること野村氏によれば、光が5000年かかって届く星なら、今見えているのは5000年前に放たれた光だという。「遠くの星を見るってことは過去を見ていて、だから実は10億年前の姿とかも直接見える」と話し、宇宙の観測とは過去を直接のぞく行為でもあると説明した。
さらに、初期の宇宙には水素やヘリウムほどしかなかったとした上で、人間の体を作る炭素や酸素は、後に星の内部で作られたものだと解説。「星が中で作って、死ぬ時に爆発してぶわーって周りにばらまいた。そのガスがもう一度集まって、太陽や地球ができた。だから僕らの体って、本当に文字通り、星が中で作って死んだ『死骸』をそのまま使ってるんですよ」と語ると、山口は「ロマンチックですねぇ…」と感嘆した。
物質の構造についても、野村氏は「原子核を1円玉ぐらいだとすると、電子が回ってるのってサッカーコートの端ぐらいですから」と表現。山口が「え……! スカスカですよ、それ」と驚くと、野村氏は「すっかすかです。その間には何もなくて、サッカーコートの端ぐらいのところに埃みたいな電子が回ってるっていう印象です」と、身近な物質の意外な姿を伝えた。
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■幽霊や時間も物理で考えるリスナーからの「幽霊は物理学的に存在しますか?」という質問には、野村氏が科学者の立場から回答。「何かが見えるっていうのも脳の活動の可能性がある」とし、本人にとっては本当に見えていても、それは脳内で起きている現象かもしれないと説明した。
その上で「だから、幽霊はお前の心の中にいるだけだっていう」とまとめると、山口は「寂しいな、なんか…」と笑った。また野村氏は、重力について「本当はゴミみたいな力なんですよ」と表現し、時間についても「時間ってもともとないんですよ。原子が何回振動する間に物がどれだけ動きますかとか、そういう相関でしかない。人間が決めたものなんです」と語った。
山口が「時間なんていらないもんなぁ…。なんで締め切りあるんですか?」とこぼすと、野村氏も「それは僕もいらないと思います」と同意。宇宙や原子、幽霊まで広がった物理談義は、最後に「締め切りはいらない」という共感で着地していた。
■執筆者プロフィール
びやじま。フリーライター/エディター。月100時間、30番組を聴く深夜ラジオのヘビーリスナーで、2016年からSirabeeに参画。現在はラジオを中心にした芸能エンタメを中心に月40本程度を執筆中。
(文/Sirabee 編集部・びやじま)