全国のラーメンを食べ歩くラーメンライター、井手隊長です。
幻冬舎の編集者として数々のベストセラーを生み出し、SNS時代のマーケティングを牽引してきた箕輪厚介さん。そんな箕輪さんが2022年に東京・中野でオープンしたラーメン店が「箕輪家」だ。
当初は「インフルエンサーが始めたラーメン屋」と色眼鏡で見られることも少なくなかった。しかし店は試行錯誤を重ねながら進化を続け、今ではクサウマな「熟成豚骨」が人気を集めるなど、多くのラーメンファンや同業者からも注目される存在になっている。
今回、YouTube「flier公式チャンネル」にて、箕輪さんの新刊『他人の不幸はマヌカハニー』の刊行を記念してインタビューを実施した。その中で飛び出したのは、SNS時代の炎上論やマーケティング論、そして箕輪家の成長物語だった。
特に印象的だったのは、「ラーメン屋にとってマーケティングがうまいことはマイナスになる」という意外な言葉だ。編集者としては誰よりも話題作りを知る箕輪さんが、なぜそんな結論にたどり着いたのか。
その背景には、箕輪家が経験した大きな成功と、その裏側で見えてきたヒットの本質があった。
きっかけは、ダルビッシュ有選手が来店したことだった。
WBC期間中という絶好のタイミングでの来店は大きな話題を呼び、箕輪家は一気に全国区の知名度を獲得した。箕輪さん自身も「あれはラーメン店のプロモーション史に残るほどの経済効果だった」と振り返る。
だが、その一方で気づいたことがある。
有名になればなるほど、「人脈で売れている店」「SNSでバズっただけの店」と見られる。ラーメン業界には、地道に積み上げてきた職人文化がある。だからこそ、マーケティングが前面に出すぎると、かえって「本物ではない」というレッテルを貼られてしまうのだ。
「インプレッション中毒になったら死ぬと思った」
箕輪さんはそう語る。
SNSの世界では、炎上も含めて注目を集めること自体が価値になる。実際、ラーメン店の炎上も後を絶たない。悪名であっても認知度が上がれば店に客が来る。そうした現実があることも認めている。
しかし、そこで終わってはいけない。
箕輪家が目指したのは、バズる店ではなく、ラーメン好きや同業者から評価される店だった。
今回のインタビューでは、SNS時代の炎上論、リアルな場を持つ意味、そして「バズること」と「評価されること」の違いについて、箕輪さんがかなり率直に語っている。
なぜ箕輪さんは「マーケティングがうまいことはマイナス」と考えるようになったのか。なぜ今、バズよりもラーメン店主からの一言を大切にするのか。その答えは、ぜひ動画本編で確かめてほしい。ヒットの裏側にある、意外な本質が見えてくるはずだ。
(執筆者: 井手隊長)
