夏になると日本に限らず、海外でもヒヤッとするような心霊イベントが開催されるが、アメリカ有数の心霊スポットとして知られる旧アイダホ州立刑務所で開かれた、7月11日の心霊体験イベントはそのひとつだ。
アイダホ州ボイシに佇むこの刑務所は、1872年から1973年まで100年もの間、過酷な懲罰と絶望が積み重なった歴史を持ち、かつては「地球の果て」とも呼ばれた、いわくつきの場所である。
イベントを主催したのはアイダホ州歴史協会で、地元で活動する「ビッグ・リバー・パラノーマル」という調査チームが協力。漆黒の夜、歴史的建造物の門が閉ざされると、専門機材を手にした参加者たちが、かつての囚人や看守たちの「痕跡」を求め、刑務所内を探索していくというものだった。
オカルトジャーナリストが解説する。
「同様のイベントはこれまでも定期的に行われてきたのですが、主催者側には、誰もいない場所で『見えない手に触れられた』『髪をなでられた』『服を引っ張られた』といった報告が相次ぎました。あるいは独房の前を通った途端、吐き気や激しい頭痛、身体の自由が利かなくなる感覚を覚えた、という強烈なものまであります」
縞模様の囚人服を着た男性がバラ園の手入れをしていたため、スタッフだと思って話しかけようとしたところ、目の前で忽然と姿を消したという証言も…。
歴史保存のためのチャリティー活動という側面が
この刑務所には1926年に建設された「シベリア」と呼ばれる独房棟があり、そこには窓のない小さな独房が12室、並んでいる。
「囚人の多くがここで正気を失って叫び声を上げ続け、亡くなったと伝えられます」(前出・オカルトジャーナリスト)
最大警備棟(Cell House 5)に設置された絞首刑執行室は「アイダホの切り裂きジャック」と恐れられた、レイモンド・アレン・スノーデンが処刑された場所。その処刑では手違いが生じ、首が折れずに約15分間もの苦悶の末に絞殺されるという、凄惨な最期を迎えたとされる。
「その魂は今もなお、死の恐怖とともにこの場所に縛り付けられているといわれます」(前出・オカルトジャーナリスト)
主催者によれば、このイベントは単なる恐怖体験ではなく、歴史保存のためのチャリティー活動という側面を持っており、公式には「幽霊がいるという決定的な科学的証拠はない」としている。
死の恐怖に支配され続けてきたこの建物の静寂と闇の中で、「なにか」が蠢いていることは間違いなさそうだが…。
(ジョン・ドゥ)

