夏休みの帰省や旅行シーズンが本格化する直前のこの時期、混雑のピークを避けて週末に新幹線でサクッと移動する「週末ひとり旅」を企てる者は少なくない。旅好きが高じて旅行ライターになった筆者にとって、車窓を眺めながら駅弁を楽しむことは、移動中の一大イベントだ。
とはいえ、東京駅をはじめとする各地のターミナル駅には無数の弁当で溢れ返り、限られた時間の中でどれを買うべきか迷ってしまう。当たりを引くためには事前リサーチと、乗車前15分のスマートな買い出しルートの確立が鉄則。特に夏場は、汁気が多くて車内でこぼしやすい「NG弁当」の罠を回避しつつ、冷めてもウマい極上の一品を指名買いしたいところだ。
今、最も注目すべきは東京、名古屋、新大阪などの主要駅で6月23日から期間限定で販売されている「清夏幕之内 まるごと鮎煮と朴葉ずし弁当」(1480円)。鮎を贅沢に使った逸品で、すっきりとした辛口の地酒や冷えたビールとのペアリングは抜群。大人の男の胃袋を完全に満たしてくれる。
札幌と函館の期間限定販売弁当が旅情をそそる
さらに東京駅では、東海道新幹線が開通した1964年10月からの超ロングセラー「チキン弁当」も見逃せない。「Suicaのペンギン夏まつり」の開催に合わせ、「Suicaのペンギン チキンのり弁」(1300円)として、7月24日から8月末までの期間限定で登場。お馴染みのあの味が、ノスタルジックかつ新鮮な形で楽しめる。
もし地方に足を伸ばすなら、地元の限定駅弁を目的地で狙うのも、旅の醍醐味だ。札幌駅では毎年6月から8月限定の「夏のお祭り弁当」(1250円)が季節感を演出し、函館駅では7月16日から2026年末まで販売予定の「復刻鰊みがき弁当」(1780円)が旅情をそそる。
これらご当地のウマい弁当に、キリッと冷えた美味い酒を合わせる瞬間こそ、日頃の仕事のストレスを完全に消し去る至高の癒やしとなる。
緻密な戦略で最強の夏弁を摑み取り、来るべき決戦の夏へ向けて、心と体に極上のエネルギーを充填させてほしい。
(高島昌俊)

