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売れるサウンドバー、人気はDENONの大定番とTVS REGZAの激安モデル[道越一郎のカットエッジ]

売れるサウンドバー、人気はDENONの大定番とTVS REGZAの激安モデル[道越一郎のカットエッジ]

テレビの音を豊かにする、ホームシアターシステムが売れている。現在の主流は、棒状でテレビの前面に設置する、いわゆる「サウンドバー」だ。薄型化に伴って、テレビの「音」は厳しい状況に置かれている。いい音を出すにはスピーカー周辺にある程度の「体積」が必要だからだ。板のように薄いテレビには、物理的にそのスペースがない。そこで、外付けのサウンドバーの出番ということになる。
 全国2400の家電量販店やオンラインショップの実売データを集計する、BCNランキングによると、この3月以降、販売台数、金額とも前年比プラスを維持している。特に4月と5月は台数・金額とも、前年比で5割前後も伸びている。6月は勢いこそ落ち着いたものの、2桁増が継続。平均単価は4万円(税抜き、以下同)を挟む動きが続いている。物価上昇が進む昨今だが、ホームシアターシステムでは、今のところ目立った価格上昇は見られない。
 好調な売れ行きの背景には、多くのモデルが採用する標準的な機能の進化がある。例えば、人の声を強調する機能。ニュースの音声や、映画・ドラマのセリフの帯域を自動的に強調するものだ。テレビの薄型化で人の声が聞き取りにくくなった音を改善する。また、テレビで視聴するコンテンツの変化も影響している。一般の放送では音質の規格が厳格に定められ一定の水準に収まっている。しかし、YouTubeなどでは、放送番組に比べ音声が一定ではなく、聞き取りにくい動画も散見される。こうしたコンテンツでも、聞きやすい音声で楽しみたいというニーズが増している。
 このほか、テレビとの連携強化も需要を後押しする。HDMI ARC、あるいはeARCと呼ばれるもので、接続はHDMIケーブル1本。光デジタルケーブルなどが不要で、テレビの電源オン・オフや音量調整を、普段使っているテレビ側のリモコンでそのまま操作できる機種も多い。Bluetoothも標準的な機能になってきた。スマートフォン(スマホ)やタブレットとワイヤレスで接続し、音楽などをサウンドバーから再生するというもの。テレビ以外の機器の外付けスピーカーとしても利用可能。音楽サブスクリプションの普及と相まって、幅広い用途に対応できる。
 メーカー別では、トップシェアを維持するのはハーマンインターナショナル。6月現在の販売台数シェアは34.4%。2位以下を大きく引き離している。同社が擁するDENONやJBLといった老舗オーディオブランドの製品が人気だ。2位はソニーで17.9%、3位はヤマハで16.7%、4位はTVS REGZAで13.0%。3社が、わずかな差で2位集団を形成している。特に注目なのが、TVS REGZAだ。サウンドバーには2024年に初参入。トップシェアをひた走る液晶テレビの勢いを生かし、シェア拡大を狙う。特に25年9月に発売した「RA-B100」は、1万円台半ばと格安だったことで人気化。11月には販売台数でトップに立った。これが市場全体の勢いも加速。販売前年比で台数65.9%増、金額77.2%増まで押し上げた。
 製品別では、この6月現在、販売台数シェア9.3%で最も売れているのが、ハーマンインターナショナルの「DENON DHT-S218(K)」。24年5月の発売以来、月次販売台数で15回もトップを獲得した大人気製品だ。今年に入っても勢いは衰えず、4月以外では1位に君臨し続けている。スリムな筐体に75mmサブウーファーを2基内蔵。迫力のある低音が魅力だ。次いで、ヤマハの「SR-B30A(B)」で7.3%。ヤマハは業界初のサウンドバー「YSP-1」を04年12月に発売した先駆者。自然で聴き疲れしにくいサウンドには定評がある。専用アプリでスマホから細かい音質調整ができるのも特徴だ。3位は、TVS REGZAの「RA-B100」で7.0%。前述通り価格の安さに加え、横幅約60cm、高さ約63mmとコンパクト。それでいて左右それぞれにツィーターとフルレンジユニットを搭載する。最大100Wのマルチアンプで駆動し、迫力ある音を再生できるのも特徴だ。(BCN・道越一郎)
配信元: BCN+R

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