家事のはずが、いつもスマホばかり
妊娠7ヶ月に入ったころ、夫は「俺が全部やるよ。無理しないで」と言って、家事のほとんどを引き受けてくれるようになりました。ごみ捨ても、食事作りも、洗濯も。最初の1ヶ月はありがたかったです。
数週間経つと、様子が変わってきたのです。台所に立ちながら片手にスマホを握り、洗濯物を畳みながらも、目線は画面から離れません。声をかけても「ん、ちょっと待って」と返ってくるだけで、こちらを見てくれません。焦げた匂いのする炒め物が食卓に並び、畳んだ洗濯物はソファに山積みになっていきました。
もしかして、と思い始めた自分がいて
いつからか、夫が家にいてもいないような感じがしていました。同じリビングで隣に座っているのに、私よりスマホの画面のほうを大事にしているようでした。
「浮気かもしれない」
1度そう考えると、想像は止まりませんでした。相手は誰だろう。会社の後輩か、学生時代の女友達か。動くのも億劫な私と違って、身軽に会える誰かがいるのかもしれない。
夫の入浴中、テーブルに置きっぱなしのスマホを見つめました。指先が画面に届く前に、浴室のドアが開く音がしました。
