姉に頼んだ予約
3年目の記念日に、彼女を海沿いの町へ連れていこうと決めました。姉が以前住んでいた町です。記念日の食事の予約の電話を土地勘のある姉に頼みました。旅行ノートを作り、候補や持ち物のページを書いていきます。姉に手伝ってもらっているとは知られたくなかったので、彼女には閲覧のみのノートを貼りました。姉にはノートの編集権限を渡して土地の情報を書き込んでもらったり、変更したほうがいい所をコメントしてもらったりしました。共有者の一覧に姉のアカウントが「編集者」と並ぶことまでは、考えが届いていませんでした。
旅行の話が減ったメッセージ
ノートのリンクを送ると、彼女からメッセージが届きました。「ノート、私も編集できるようにしてもらえる?」。まだ姉にもらったコメントに応えている途中で、彼女に姉のことをばれたくありません。「記念日なんだから俺に任せて」と返しました。当日の前にはぜんぶ見せる段取りでした。その間姉は、店とのやりとりや席の書き込みをコメントに残してくれています。ノートには新しい候補が増えていく。けれど、彼女のメッセージから旅行の話題がだんだん減っていったことに、俺は気づいていませんでした。
