「やるべき」から「やりたい」へ。一人ひとりが見つけた“自分ごと”という視点

環境活動は大切だと分かっていても、「何から始めればいいのか分からない」「忙しくてなかなか行動に移せない」と感じる人は少なくありません。今回のセミナーでは、そうした迷いや葛藤も含めて参加者同士で話し合う時間が設けられました。理想と現状を書き出し、「参加のしやすさ」「コストや手間」「大学や地域との連携」などさまざまな視点から整理することで、環境活動に踏み出せない理由を一つずつ見つめ直していきました。
さらに、自分たちの大学にある「当たり前」を、他大学の学生との交流を通して新たな価値として捉え直すワークショップも実施されました。キャンパスの立地や地域との関わり、学生の特色など、それぞれの大学ならではの強みを生かした環境活動を考えることで、「自分の大学だからできること」が少しずつ形になっていきます。他大学の事例に触れるだけではなく、自分たちの大学の魅力にも改めて気づく時間となりました。

学生からは、「環境活動を行動に移せない理由を一段階下がった視点で捉えることができた」「自大学で当たり前だったことが、他大学から見ると価値ある取り組みだと気づき視野が広がった」といった声も寄せられています。環境活動を「やるべきこと」として受け止めるのではなく、自分たちの暮らしや大学生活につながる身近なテーマとして考え直すことこそ、このセミナーが目指した大きな学びだったのかもしれません。
学びをそれぞれの大学へ。未来につながる一歩を全国へ広げるために

セミナーの最後に行われたのは、「行動宣言」です。参加者は、この2日間で得た学びを自大学でどのように生かしていくのかを考え、「1週間以内」「1か月以内」「2か月以内」という3つのステップに分けて具体的な行動を書き出しました。環境活動への思いを言葉にするだけではなく、実際の行動へ落とし込むことで、それぞれの大学へ戻ったあとも学びを継続できるよう工夫されています。
企画局長を務めた藤井優月さんは、「大学生協で環境活動を行う意義を理解し、未来の社会をつくる一構成員として環境について深く考える2日間にしたかった」と振り返ります。そして、全国の大学生協へこうした取り組みがさらに広がっていくことを願い、セミナーで得た学びを仲間と共有し、それぞれの大学で実践へつなげてほしいと参加者へメッセージを送りました。
全国大学生協連が目指しているのは、一度きりのイベントを成功させることではありません。全国各地の大学で学生たちが学びを持ち帰り、新たな活動が生まれ、その輪がさらに広がっていくことです。山形で交わされた対話や気づきは、これから全国のキャンパスへとつながり、それぞれの地域ならではの取り組みとして育っていくことでしょう。一人ひとりの小さな一歩が、未来の社会を少しずつ変えていく――そんな期待が込められた2日間となりました。

藤井 優月(ふじい ゆつき)
富山県立大学卒
2026年度全国学生常勤/北海道ブロック/健康と安全/環境/広報・調査
