ウイリアムズF1のカルロス・サインツJr.は、今年MotoGPで9度目の王者となったマルク・マルケスについて、F1におけるアイルトン・セナと同じような存在だと見ている。
9月末に行なわれたMotoGP日本GPでMotoGPクラスでは7度目、通算9度目の世界チャンピオンとなったマルケス。彼と同じスペイン出身のサインツJr.はスペインのラジオ番組「El Partidazo de COPE」でマルケスをF1界の伝説である故アイルトン・セナになぞらえた。
「MotoGPはすごくよく見ているよ。ずっと大好きなんだ。サイクリング、MotoGP、そしてゴルフは、僕がテレビで最もよく観るスポーツだ」
サインツJr.はそう語る。
「MotoGPも本当に競争が激しいカテゴリーだ。だけど、マルクが支配してきたのは事実だ。ポールポジションを獲ってレースに勝つという点で、彼はナンバーワンだよ。僕にとってマルク・マルケスは、MotoGPのアイルトン・セナだ」
サインツJr.がそう力説するのは、数字を越えた影響をスポーツの枠を超えてもたらしていると考えるからだ。カリスマ性を備え、チャンピオンシップを牽引して観客を熱狂させた、世代を超える記憶に残る存在だと彼は考えている。
「今まさにその瞬間を生きているからこそ気づきにくいけれど、マルク・マルケスが引退して何年か経てば、誰もが彼のことを“最もセナに近い存在”、あるいは“最もカリスマ的な存在”として思い出すだろう。ちょうど今のF1でアイルトン・セナがそうであるようにね」
さらにサインツJr.は、マルケスが2020年に大怪我を負い、引退すら考えていたところから、復活を遂げたことに敬意を表すると語った。
「改めて彼におめでとうと言いたい。素晴らしい一年を送ったし、この復活には本当に敬意を表するよ。見事なカムバックだった」

