●電子証明書なのに「更新は役所へ」!?
電子証明書という名前からして、更新はスマートフォンやPCからできるものだと思いませんか? 筆者もそう期待していました。ですが実際には、更新手続きはオンライン不可。役所の窓口へ足を運ぶ必要があります。
ここでもまた、小さな子どもを抱えて外出する羽目に。ベビーカーを押しながら役場に向かう途中、「なんでデジタル証明書なのに、手続きは窓口なんだ」とぼやきつつも到着。番号札を取って待つことしばし、窓口でのやりとりが始まりました。
まず確認されるのは2種類の暗証番号。ところが、これをすっかり忘れていました。いや、正直に言うと「設定した記憶すらない…」。すると窓口の担当者から「おそらく未設定だった可能性がありますね」とのこと。結局、その場で再設定という流れに。マイナンバーカードの心臓部である電子証明書の存在を知らないのだから、それに必要な暗証番号があることもまったくわかっておらず、窓口にきてその存在を知ったほどです。
署名用は英数字6~16文字で設定が必要です。正直、使用頻度はまだ低いため、窓口で再設定する際、覚えやすさと安全性のバランスを取るのに地味に悩みました。一方、利用者証明用は4桁の数字でOKなのであまり迷いませんでした。ただし、自身や家族の誕生日や電話番号など安易な組み合わせは避けるようにアドバイスを受けました。
更新手続き自体は10分ほどで完了。想像よりはスムーズでしたが、「事前にきちんと知ってから対応すべきだった」というのが、個人的な反省となりました。
●2025年、電子証明書更新ラッシュの年に
マイナンバーカードは「カード自体の有効期限」と「電子証明書の有効期限」が別に設定されています。特に電子証明書は発行から5年が基本のため、普及初期にカードを受け取った人たちが2025年に一斉に更新時期を迎えるのです。
期限の2か月から3か月前を目途に送付される「有効期限通知書」が届けば、有効期限切れになる前に更新できますが、届くタイミングは地域差があるそう。自分のカード裏面に書かれている期限を一度確認しておくことを強くおすすめします。
またマイナンバーカードは、健康保険証との一体化に続き、今年3月から運転免許証とも一体化できるようになりました(マイナンバーカードへの運転免許証の紐づけは任意)。確定申告をはじめ、各種オンライン申請・手続き時にもマイナンバーカードは必須。マイナンバーカードの電子証明書(署名用電子証明書・利用者証明用電子証明書)は、便利に暮らすうえで、ますます欠かせない存在になっていきます。カード本体や電子証明書の更新を怠ると「いざ必要なときに使えない」という事態に直結するため、早めの準備が安心です。

